私の家庭は3姉妹、真ん中の子が私

記憶の最初は小さな借家住まいからだ。


小さなリビングと8畳の寝室があり

寝室で私たち3人姉妹は川の字になって寝ていた

父と母はそれほど仲は悪くなく

時折夜中に性行為をする声が聞こえていた

まだ小さかった私は父と母が

何をしているのかよくわからなかったが


それほどお金持ちではなくても

幸せに暮らせていたと思う。


父は大工の仕事をしていたが

独立することになり

当時バブル期だったこともあり

一気に我が家は小金持ちぐらいに成長した


父の趣味はパチンコで仕事が終わってもなかなか帰ってこないこともあった

そんな日に苛立ちを感じていた母は

友人と長電話を良くするようになり


私たち3人のご飯は後回しにされるようになった

食いっぱぐれる事は無いように

幼い私は冷蔵庫にあったきゅうりを

慣れない手つきで包丁を使い小さく切って

おままごとをしながら妹や姉と一緒に食べていた


母は友人と電話を終えると

勝手に包丁を使ったことに激怒し

何度か殴られたことを思い出す


それでも母の友人との電話は

日常的に続き

帰宅の遅い父に対して不満を漏らすようになった


その頃からだんだん夫婦関係に亀裂が入っていたのだと思う


とある夜

母は珍しくポテトサラダ、唐揚げ、シチューなど我が家にしてみればとても豪華な食卓だった日


パチンコに負けた機嫌の悪い父に対し

「お前遅いんだよ、飯作ってやってんだから早く帰ってこいよ」と母は吐き捨てるようにいう


虫の居所の悪い父は

母を初めて殴り、テーブルをひっくり返し

せっかくの食事が台無しになっていた。


母は危険を察知したのか

父に対して土下座をし

何度も何度も何度も「ごめんなさい」と謝っていた。


キッチンからつながるリビングの

ガラス張りの引き戸は父により壊され

母に対して「出て行け」と告げた。