奇跡のおっさん今西太一さんのアルバムに
チェロで参加させて頂くことに。
今日はそのレコーディング。
盟友さいとうりょうじがプロデュースするということで声をかけてもらった。
せーので一発録り。
ブース(仕切り部屋)もないので普段のレコーディングとはまた違う緊張感の中始まった。
レコーディングとは分かりながらも
太一さんのその音楽オーラに刺激され
自分も普段のレコーディングとは全く違うモードになっていった。
そう、その瞬間はまさにライブだった。
個人的なプレイでいうと
本来ならちょっと粗くなった所を録り直すであろう箇所もあったけど
太一さんもりょうじもその一発テイクにOKを出した。
試しにもう一度録ってみた。
粗さはなく
商品としてはこちらの方が傷がない。
でも自分もやはり何かを考えてしまってる音になっていて
結局そのテイクはNGになった。
作品によって何を大事にするかは自由だと思う。
でもレコーディングというモノ作りの中で
何か音楽の大切な部分を失っている場合も多い。
今回彼らのディレクションは
まさに音楽の本来の姿だけを抽出するような視点だった。
音楽をパッケージする
という事は
ライブをパッケージする
という事と
本来は等しいはずだ。
勿論それだけが正解ではないけれど
少なくとも原点であることには間違いない。
帰り道の清々しい雨上がりの夜空は
そんな今日の自分に
これでいいのだ、と
何かちょっとした確信を与えてくれたように思う。