前回の議論を踏まえ、USCPAの試験合格に懐疑的な人の理屈は、「USCPAに合格しても日本では開業資格を得られず、また監査法人の代表社員になるのも難しい」ということかと思います。

そして、それであればJCPAの試験に合格しなければ意味はない、という論理なのだと思います。


たしかにそうですが、では監査法人の開業資格あるいは代表社員になるための資格とは何でしょうか。

それは恐らく、次のようなものだと思います。


監査法人開業の資格:

JCPAの試験合格 実務能力 資金 仲間(一人では顧客からの信頼は得られませんね) 顧客乃至は顧客獲得の営業能力 内部のマネジメント力 等々。。。


代表社員になるための資格:

JCPAの試験合格 実務能力 組織でのしあがれる政治力 人事能力 リーダーシップ 体外的な政治能力 英語 等々。。。


......これって、滅茶苦茶難しい、というより運に左右されることが多いと思います。

要は、凡人には監査法人開業も代表社員になることも難しく、仮に達成されたとしてもそれをキープする蕀の道が続きます。

そして、お気づきの通り、数多ある要件のなかでJCPAの合格は氷山の一角なのです。


したがって、仮に「USCPAに合格しても日本では開業資格を得られず、また監査法人の代表社員になるのも難しい」と仰ってる方がいたとすれば、その人が感ずるJCPA合格以外の要件は全て容易い、ということかと思うのですが、なかなかシュールなスカウターをお持ちだと思います。


次回では、それではUSCPAの試験合格はどのように活用できるのか、を説明したいと思います。