家康が標的となった呪いの髑髏が見つかった。


その呪詛者を探し出すために、依頼を受けた宮本武蔵が動き出す。


といった戦国ミステリーのお話。


宮本武蔵といえば、「剣豪」「二刀流」「巌流島の決闘」のイメージ。


しかし、戦国の世も終わり、武蔵は剣術に対しても情熱を失い、跡取りもおらず、自らの道場も閑散とし…と鬱々とした日々を送っている。


初めはくたびれた中年剣士(失礼💧)にしか思えなかったのが、敵と相対する場面となると水を得た魚のよう。


学生時代は主に世界史の勉強しかしておらず、戦国武将など、教科書に出てくる人物の名前くらいしか知らずにいた。


だけどこのように小説で読むと、名前だけだった存在に、肉付けがされ、目鼻がつき、声が聞こえるようになる。


「○○の戦い」という言葉だけだったのが、刀のぶつかり合う音が聞こえ、汗や血の湿り気を感じ、土埃のざらつきが舞う戦場が見えるようになる。


気がつくと、息を凝らして武蔵の奮闘を見守る自分がいる。


歴史小説のこういうことろが最近好きだ。


ようやく、たどり着いた呪詛者の正体は?

武蔵は真実に辿り着けるのか?


一応最後まで読み終わっているけれど、次は是非ネットの資料で人物それぞれを照らし合わせながらもう一度読みたいと思う。


作中に登場した、今まで聞いたこともない歴史上の人々のことをもっと知りたい。