地元大阪の怪談集。
1話1話が短いけれど、大量の怪談話はとても読み応えがあった。
自分が住んでいたところ、通っていた学校のあったところ、職場のあるところ、仕事で訪れたところ、遊びに行ったところ、友人の住むところ、等々馴染みのある場所の怪談話が古いものから新しいものまで47編。
それらの中で一番ゾッとしたのは、造幣局の通り抜けの話。
子供の頃、家族と何度も出かけた桜の通り抜け。
何故、「通り抜け」なのか
何故、立ち止まって桜を愛でてははいけないのか
しゃがれ声が本当に聞こえてきそうで鳥肌が立つ。
かと思うと、南河内のとあるお寺の話などは、不思議だけれどコミカルな感じのオチ
観光ガイドならぬ、怪談ガイドのように大阪津々浦々の話が楽しめた。
今では、コンビニの傘立てが気になってしまってしょうがない。