数十年前に書かれたお話。
このご時世の関係か、2022年本屋大賞で
「発掘部門」の「超発掘本!」に選ばれたそう。
江戸時代くらい?の日本海側、人々の行き来も困難な貧しい漁村での因習。
農作物も充分に取れず、ましてや米もまとも作れず、一体どうやって食べているのか…
食べ物のなくなる冬場にふいに海からの恵みが現れるという。
その正体が「お船様」。
村は生き生きと蘇り人々は腹をみたす。
だけども、翌年の「お船様」は恵みどころか、「厄災」をもたらし村は全滅の危機に。
この「厄災」の前に、対抗手段を持たない人々はあまりにも非力。
日本でも最近話題になっているけれど、多数の外国語にも翻訳され、フランスでは「破船」原作の映画まで公開されたとか。
コロナ禍がなければ、知らないままだったかもしれない一冊。
出会えて良かった。