うちのおばあちゃんの話になりますが、2年程前から要支援の認定を受けてデイサービスに通っています。

仲の良い友達もいるため、気分転換になってるようでいいことなんですが・・・


ここ一年、もともと痛かった膝の痛みが少しずつ悪化しています。ばあちゃんは、デイサービスで機械を使って足を上げる練習して、力をつけるように頑張ってるのになんでかな?と言います。


担当のセラピストからは誰しも少しずつ歳をとってきますからね。と言われています。













いやいや、ちょっと待って下さいよ。





うちのおばあちゃん、もともと膝の前後の動揺が強いんです。昔どっかの靭帯を傷めたと言ってたからそれが原因だとは思います。



膝の前後の動揺が強い人に積極的に四頭筋訓練をしたら悪化する可能性が高い事を知らないんでしょうかm(._.)m


膝が緩い=筋の収縮によって骨が大きく動きやすいんです。しかも大きい筋肉なら尚更。



四頭筋が収縮すると脛骨が前方に移動します。動揺が強い人に積極的に行うと前方の組織にぶつかり傷みます。


ハムストリングスがスムーズに働いてない人なら尚更です。



なら四頭筋を使わずに弱らせてもいいのか?と言えばそれも違います。



そもそもデイサービスには四頭筋を鍛える機械はありますがハムストリングスを鍛える機械はないですよね。



筋肉は主動作筋と拮抗筋がバランス良く働いて初めて安全に動けます。



機械で膝を伸ばす運動をして、またプラットホームで個別リハでキッキングという名の四頭筋訓練を行う。そして立ち上がりの練習〜歩行。ほとんど四頭筋訓練しかしてないことないですか?



なぜ機械ではできない所を個別でしないんですかね(T_T)



病態を調べれば、軽度のOAは膝の前後動揺が強い場合が多い。中等度から重度になれば前後動揺は少なくなり、内外反の動揺が増える。


重度の人に四頭筋訓練を積極的に行う事は良い場合が多いです。もちろん悪い場合もあります。そして、軽度の人には悪い場合も多い(適応を評価していなければ)


要支援の軽度のOAによる問題を抱えた人が、間違った訓練をやらされることで、痛みが増し、要介護になる確率がかなり高い。



調べればたった10分で出てくる内容です。


知らない事、知識不足を歳のせいだからとか相手のせいにしないでもらいたい。



筋トレ=リスクもある。そこを評価できるのが素人と医療従事者の違いじゃないんですかね?



ちなみに四頭筋訓練だけを積極的にしないように伝えたら3ヶ月で前昨年位の痛みまで減りました。それだけで痛みが減ったとは言い切れませんが、間違った運動を続けるよりは良かったと思います。



これから先、理学療法士、作業療法士共に危ない時代が来ます。今も既になりつつありますが、なぜか危機感がない人が多いですね。国家資格だから大丈夫だとか、リストラされることはないだとか。




いやいや、医療従事者だから安定しているという時代は終わりました。危機感を持っている人はかなりの勢いで勉強を始めています。その分してない人としている人の差はかなり開きます。



自分も含め、そうならないように頑張らないといけないですね。。。この仕事でずっと飯を食っていくつもりなら。