やっと書ける。
過去数多のライブの中でここまで
涙を流したライブはない。
体調になにかあってはならないと
1週間前から禁酒と外出もなるべく控え
万全な体調で挑もうと思い力みすぎて
当日朝4時起床。
前日も1時まで寝付けず。
小学校の遠足やないかと。
なにか手をつけないとソワソワして仕方ないので
仕事をしたりなんだかんだと時間は開場時間に近づいていく。
赤レンガ倉庫という場所は
実際ちゃんと訪れたのは10年ぶりくらい。
高校の時に付き合っていた
彼女とデートでかなりの数行った記憶。
その当時の記憶が鮮明によみがえってくる。
それだけでなぜか懐かしくてこみ上げてくるものがある。
開場1時間前に会場に着き
周辺を歩き回りミラーボールの所在を確認。
ついに開場した
26列目ということで中盤くらいかなとおもっていたら
後ろの後ろ。
おい、先行でとってんねんぞと。
緊急事態宣言も発令前と収まらないコロナで
チケットをもっていたが、来場を断念した方の席が
いくつかあった。
実際俺の両隣併せて5席くらい空席だった。
本当に賛否両論はある。
行ったからダメとか我慢したのが正解という概念でもなく
本当に断腸の思いだったと思う。
行きたいのは行きたいに決まってるし
みんな同じように我慢している。
だからこそ現場にいる俺らはその人らの分以上に
パワーを振り絞り熱くいかないといけない。
検温、消毒、COCOAアプリ確認と
入場までに時間をようし開演時間を過ぎてもいっこうに入場が完了しない。
開演に先立って何度も自席で立つのはOKで
声を出しての歌唱、声援はNGと繰り返された。
声があかんでも
拍手があると。
俺の手が壊れても拍手は続ける。と固く決意。
開演時間過ぎても始まらない苛立ちというより
このくらいの我慢はとうに1年以上してる。
それよりあと少しで始まる高揚感が抑えられず
懸命に手拍子をする。
それをWOWOWさんが抜く。
いやいや、客観的にみたらやばいやつやん。。。
音楽が切り替わる
「黒い夏をぶっ飛ばせ」が始まる
客が立つ。精一杯の手拍子が始まる。
ただ音が小さい。近年のSEは音が小さいが
やたら小さい。そしてメンバーが入ってくることなく
「Kansas city」がかかる
これは歴代のSEではないか。。
45周年の歴史を振り返るという意味なのか。
どんどんボルテージが上がっていく。
この曲でもメンバーが入ってこない。。
何度も聞いたあの音が俺の高まりをさらに上げる。
「流民の歌」
メンバーが入ってくる。
この時点で俺の身長で席の配置含めて
ステージでなにが起きてるのか詳細に見えない。
WOWOWで確認したら
ライブハウスツアーからやり始めている
岡沢さんとイチローの儀式はやっていた!
とにかくメンバーが笑顔、本当に楽しそう。
手拍子が激しくなる中で
1曲目がなにか考える。
「翼あるもの」か「きんぽうげ」か。
松藤さんのカウントから強烈なギターが炸裂する。
1,冷血(コールドブラッド)
お~~と思わず声が出る。
あっとすぐに自制する。
一曲目しかも日中でライトアップ無しでやるのは
JAPAN AID初日以来かな。
かっこよすぎる。ほんまに死ぬほどかっこいい。
WOWOWで確認したが、
最後のイチローのギターアウトロに対してステージ左から中央に
駆け寄っていく甲斐さんは紛れもなく
ミックジャガー。
最後後ろに倒れるパフォーマンスで曲が終わる。
無茶苦茶かっこいい。。
2,三つ数えろ
45thホールツアーからのナンバー。
new vocal version
この曲のつながりも含めて予想外ではあった。
123 三つ数えろ 怒りと焦り吹き飛ばせで
指を思いっきり突き上げる。
この時点で肩も手も感覚がなくなっていく笑
3,ダイナマイトが150屯
1年待った甲斐があったよというMC。
とにかくうれしそうな甲斐さん。
それがとにかく嬉しい。
ここに居れることに感謝しこみ上げてくる。
かっこよすぎる。
とにかく騒ぎたい。一緒に歌いたい
このオープニング3曲でなんども声を上げそうになる。
それをぐっと拳を握りしめ堪える。
4,フェアリー(完全犯罪)
予告ナンバー。
相変わらずライトアップはない。
ただ、ブレイクダウンするわけでもなく
更に加熱していく俺の熱量。。
そんな上がる曲でもないのに笑
5,非情のライセンス
「無国籍のナンバーを」というMCから。
invitationでもそうだったが
上原ユカリのドラムがかっこよすぎる。
もうどんどん進化していく甲斐バンド。。。
6,ナイト・ウェイブ
まあやるでしょうと思っていたが、いい。
野外で聞くのは薬師寺以来だが、
浜風が吹いてとにかく気持ちいい。
BIGGIGに参加したかった俺にとっての
一生叶わない願いがここにきて叶う。
7,シーズン
いい。ナイト・ウェイブから聞いている浜風が
本当に曲を引き立たせる。
夏のナンバーで定番ではあるが、
初めて聞いた時のような感覚である。
8,BLUE LETTER
この日2回目の泣く。
この横浜で恋と別れが全て脳裏をめぐる。
「桟橋にもたれ二人海を眺めてた
その年お前をはらませてしまうまで
おだやかに晴れた夏は続いた」
この歌詞が思い出とリンクしていく。。。
赤レンガ倉庫だから泣いたんやろな。
そのあと何回も聞いたが泣くことはなかったし
感慨深い気持ちになることもない。。
9,裏切りの街角
定番の定番ではあるが、
横浜の街並みとこの曲がどっかリンクして
いつも飽き飽きしてきている自分ではなく
なにか感じたことない気持ちがこみ上げてくる。
10,ビューティフル・エネルギー
松藤さんなに歌うんやろと思っていたが、
やはりこの曲やんね。。
歌詞と今この場所にいる奇跡が重なり身体に染みていく。
「もう二度とこの輝きに会えない
会えないかもしれないから」
11,安奈
一旦座って聞こうと。座らせる甲斐さん。
夏のこのくそ熱い中で聞く安奈。
歌詞とリンクしなさすぎる。
全然入ってこない笑
12,バス通り
鈴木健太がゲストできて、、
鈴木健太の音が聞こえてこない笑
ライブハウスツアーで聞いたのにな。。
ファイナルだからかな。もうちょっとひねりが欲しい。。。
13,かりそめのスウィング
引き続き鈴木健太と。。。
甲斐さん、、季節ちゃうんよね。。
全然入ってこないんよ歌詞が。。笑
14,地下室のメロディー
こっからが後半へたたみかけるナンバー。
ライトアップされ一旦クールダウンした身体が
一気に加速して熱を上げていく。
15,きんぽうげ
ここでくるか。。セットリスト構成でいうと愛ろく2以来かな!
騒ぎたい、、一緒に歌いたい。この曲こそ。
16,氷のくちびる
王道であり絶対外せない曲①
この曲が赤レンガ倉庫に来ている若者にも届いていると
おもうとさらに上がってくる。
かっこいいだろう俺らの甲斐バンドは。
17,ポップコーンをほおばって
王道であり絶対外せない曲②
氷からのつながりときたらこの曲。
もう流れは鉄板。
ほんまにかっこいい。
18,翼あるもの
来るとおもって身構えていたが、
ドラムの音で一気に涙がこみ上げてくる。
それがもう収まらず嗚咽に近い号泣。
懸命に甲斐さんをおっかけるが、
涙で前が見えなくなる。
どれだけこの曲に励まされ勇気づけられたか。
「どしゃ降りの雨をぬけ
晴れ間に会えたとしても
古いコ-トはきっと今は
まだ脱ぎ捨てはしない
今は きっと
行く先を決めかねて
佇む一人の曲り角
さすらう風の小耳にそっと
行く先たずねてる うつろな 今日
明日はどこへ行こう
明日はどこへ行こう
俺の海に翼ひろげ
俺は滑り出す
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
疲れ果てた身体をだまし
ただ鳥のように翔ぶさ
風に乗り 雲をつきぬけ
自由を夢見て めざして
大きく はばたく
現代に生きる俺たちに
星は進路を指してくれる
夜の海 誰かが高く 燈火を
生命をともしてる 悲しげに 高く
明日はどこへ行こう
明日はどこへ行こう
いま夕陽に翼ぬらし
俺は帰るのさ
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
俺の海に翼ひろげ
俺は滑り出す
お前というあたたかな港に
たどり着くまで
俺の声が聞こえるかい
お前に呼びかける
こらえ切れずそばにいたいと
叫びつづける」
身体から全部のエネルギーが解き放たれた。
どうやって立ってるのかわからない。
満身創痍の俺。
もうこれ以上なにもいらない。
ほんまに甲斐さんありがとう。
19,HERO
「一つのギグをやると
もっとやれる、もっと最高のギグをやれるのではないか
その積み重ねが45年やってきた」
誰もやってないからやる、誰もやらないから俺がやる。
「世界や日本そして
みんなの住んでる街ももっと豊かになると願っている。」
このMCはほんまにいい。
めちゃくちゃ笑顔になっている自分が不思議。
平和な気持ちが溢れてくる。
20,破れたハートを売り物に
アンコール1曲目
定番とかもうどうでもいい。
「生きることが素晴らしいと思いたい」
この詩だけ。伝えたいのは。
21,嵐の季節
アレンジがどんどん変わっていく。
後半で盛り上がりのアレンジは明るい未来への
甲斐さんからのメッセージなのかな。
「そうさ コートのえりを立て
じっと風をやりすごせ
みんなこぶしを握りしめ
じっと雨をやりすごせ
いまは嵐の季節」
22,アウトロー
もう身体がボロボロ笑
何度も倒れそうになる笑
「長く暑い夜の海を
愛しいものの名を呼んで
みんなさまよい流れてる
俺はアウトローお前が
火を点けたら爆発しそう」
爆死しました。はい。
23,100万$ナイト
ラスト。
街路のイントロはなくピアノのみ。
ただ立ち尽く。
この曲の神々しさ。
ミラーボールがステージ上から降りて回る。
叫ぶ甲斐さん。
とにかくミラーボールと甲斐さんの叫び
イチローのギターが亡き大森さんと重なる。
松藤さんが憑りつかれたように死に物狂いでドラムを叩く。
言葉を失う。圧倒的なパワー。
遠くで雷の光。
メンバーが去っていく。
身動きが取れずだれもいないステージの上で光続ける
ミラーボール。
その光を見る中で今日のライブを振り返る。
涙が自然にこぼれ落ちる。
近所のファンの方に最高でしたねと話す。
奇跡だった。
それしか出ない。
こみ上げてくるすべての感情と思い。
1年待ったからではなく
改めて人生の中で甲斐さんが多く占めていたことに
気づかされた。
ライブは生き物。だからこそエネルギーを貰える。
スポーツとライブは一緒と言っていた話を思い出す。
順当に開催されてたらここまで感動することはなかったんだろう。
人間というのは本当にやっかい。
あれば当たり前だと思うし
無くなった時に初めてその大切さに気付く。
生活の一部というかすべてがここにあった。
甲斐さん
ありがとう。
一生忘れないライブになりました。
※全身の筋肉痛がとれたのは3日後。
それまで寝返りも打てず歩くこともままならなかった笑
おっさん化してるわ。
29歳の俺。