『14.Dream Land』

LEVEL3は私にとって間違いなくこの曲に出会う為の曲でした。何度でも…何度聴いても私は泣いてしまいます。

人間が現実の辛さから逃れる為に妄想で創り上げてしまった偽りの街『Dream Land』の出口の前に幾万ものファンを引きつれた≪Perfume≫の姿が脳裏に浮かんできて私は泣けてしまいます。

Perfume自身もPerfumeと言う存在に自分が頭や心で想像した幻影を重ねて歩いてきたのではなく、みんなの意思を組んで現実の世界で三人で頑張って来た。
だからこれからファンのみんなも居心地の良い“偽りの世界”から一歩旅立とうと誘っている三人の姿が見えるのです。

この曲を『エレクトロ・ワールド』のアンサー曲と捉える人もいると思いますが、私はヤスタカ氏は自身のアルバム『Sugarless GiRL』で既に『エレクトロ・ワールド』のアンサー曲を書いていると思っていました。その曲名は『Secret Paradise』

『Secret Paradise』

浮かぶ飛行船の上
太陽に手をかざしてる君
震える心が燃え尽きそうだ

僕らのParadise
最後のParadise
邪魔をしないで
このSecret Paradise
さよならeveryday
空を見てevery night
たった一つだけ
鍵をかけたSecret Paradise


これは私が勝手に『エレクトロ・ワールド』の崩壊を脱出した飛行船の中から二人で見届ける“同乗者”の目線で作られた曲だと考えていました。

しかし今回の『Dream Land』は二人で辿り着いた次の『ネオ・エレクトロ・ワールド』からも旅立とうと導いてくれるPerfumeの姿が見える切ないけどある種前向きに捉えたい曲です。

現実は辛い。確かに辛い。でも、負けないで come again

Perfumeは普通の女の子です。どこにでもいる様な普通のイモっ子さん。その普通の女の子が手を差し伸べてくれている。その姿が愛おしい。

いつもヤスタカ氏はPerfumeに挑戦状をたたき付けてくれるとあ~ちゃんは笑いますが、この曲はPerfumeを介してファンに対して強いメッセージを送ってくれたのでしょうか。

ざっとLEVEL3の感想を書いて来ましたが、個人的にヤスタカ氏が持ち合せている≪幼い気持ち≫というか…わざと稚拙な言葉を用いて世界観を感じさせる力量に感動しました。

確かにLEVEL3は、購入する人を選んでしまうアルバムだと思います。まあ、テクノというジャンルからして今回に限った事ではありませんが(苦笑)

私の想像を遥かに超える素晴らしい一枚です。私は好きです。

良い一枚に出会いました。