GLITTERは本当に不思議な曲ですね。歌詞だけを見ると、ヤスタカ氏が自分の私生活を取り上げて作りあげた様な歌詞です。

『白い箱 開けると いつもの 棚にあるの キラリ 光る そうさ GLITTER』

これなんか、冷蔵庫開けたら、いつもの棚に買い置きの氷結がキラリ待っているよ~的な歌詞ですよね(笑)シャワーの後にタオルでごしごししながら冷蔵庫を開けるヤスタカ氏が想像出来ます(爆)

スポンサーを十分に意識したかの様な…非常に作為的な“トラップ”を仕込んでいる曲ですな。

ただ、この曲の振り付けとなると、MIKIKO先生は歌詞とはまったく関連性の無い振り付けを施しています。例の“アメノウズメ”と界隈さんが表現している神秘的な振り付けを持って来ました。

私が思うに、MIKIKO先生は後半の歌詞をモチーフにしてイメージを膨らませたのでは…とは思うんですが、そもそもヤスタカ氏とMIKIKO先生のお二人は、接点がある様で…無い様な…気がしています。

関さんとは、それはもう旧知の戦友みたいな関係だと感じますが、一方のヤスタカ氏とはツーショットさえ見た事がないし…。

ある意味において、作詞家と作曲家の関係に近いのでしょうか?

作詞家は、自分の歌詞に作曲家がどんなメロディーを付けるのか楽しみだと聞いた事があります。
自分が思っている路線を超えて、『やられた…!こんなメロディーを付けたのか(笑)』と良い意味で自分を驚かせて欲しいと考えるそうです。

だから今回のGLITTERは、ヤスタカ氏にとってどうだったのでしょう?

思い通りだったのか…全然違っていたのか…。それともMIKIKO先生はヤスタカ氏の“トラップ”を回避して、イメージ通りの振り付けとPVに相成ったのでしょうか?

私は…どうも、「お?MIKIKO先生は、どうやら気が付いた様だな(笑)」とヤスタカ氏がほくそ笑んでいるんじゃないかな~と感じます。

ヤスタカ氏は何かのインタビューで、『Perfumeの周りのスタッフさんは、天才か…もしくは著しく勘違いしているかのどちらか(笑)』の記述を見た記憶があるんですが、なんかこの表現の意味が分かる気がする。

ただ、スタッフさんの頭の中に浮かんだイメージとか戦略を、いざ実行しようとした時にPerfumeの三人と打ち合わせしたり、彼女達のイメージと融合すると、まったく違った色に変化してしまうのかも知れませんね。それこそ『Perfume的な』ちょっと変わった色合いに。

企画を出せば出す程、仕事を提供すればする程、彼女達が『Perfume・カラー』に変えていくプロセスが見ていて楽しいから、ヤスタカ氏やMIKIKO先生を含めたスタッフさんも“楽しい”のではないかな~と私は解釈しています。

いっしょに仕事をしていて楽しい仲間。これが何よりも一番大切じゃないんでしょうか?