__戦艦BOYSTYLEが轟沈する約5か月前__


実は、彩人隊長の駆る“ジンハイマニューバ2型”は以前、巡洋艦perfume号と遭遇しています。

「ファン・サービス・ミッション」の護衛機の一機として参戦していました。

この時の彩人隊長は、まだ軍曹であり、ボディカラーも“真っ赤”ではなく“深緑”のノーマルカラーです。


《ギュウルルルル…ギュウルルルル…》

「巡洋艦perfumeが…失速していく…?」

彩人隊長のすぐ目の前をフライトしていた巡洋艦perfumeが突如、失速していきます。

「どうした!perfume!?…噴射口から煙が…!エンジン・ブローか!」

どんな時にもありったけの想いを込めて、己の限界といつも戦って来た巡洋艦perfumeのエンジンが断末魔の悲鳴を上げています。

後に伝説となるperfume隊最高のレーザー砲・『チョコレイト・ディスコ』を発射しながら、ランキングの荒波を突進して来たのですが、ついに不沈艦の異名をとる、この素晴らしい船も最後を迎える時が来たのでしょうか…。

《ギュウルルルル…ギュウルルルル…》

「この音は…フライ・ホイールか…!?まずいぞ、敵が…?取り付かせるかあ!」

“深緑のジン”は、いち早く巡洋艦perfumeの後部デッキに着艦します。

『碧き聖上なるperfumeの為に!彩人…ハイマニューバ…参る!』

MSの持つ白兵専用武器の中でも、非常に珍しい“実剣/真剣・MASAMUNE”を抜刀するやいなや、近づいたMSを真っ二つに切り倒します。

『バッサ―――ン!』『そこぉ!』『バシュ!!』『おりゃあああ!』『ガシュ――ン!』

次から次へとperfumeに近付く敵MSを、正に「鬼神の如く」斬り落してしていく“深緑のジン”。

「うお!なんだあいつは…?恐ろしく強いぞ…!?」

「かまうな!狙いはあくまで巡洋艦だ!」

「この巡洋艦のクルーは、生かしておいたら必ず我らの障害となる。今の内に葬るんだ。」

《了解。『セラミック・ガール』を抹殺します。》