「バケモノめ…!やっとくたばったか…!」
顔の吹き飛んだMSが、ゆっくりとミディアに近付いて行きます。
「さっさと回収して、帰還するぞ…。」
顔無しは、溜息を搗きながらミディアのカーゴ(荷台)の方を確認して…驚愕した。
「コンテナが…開いている…?」
そう、この場所では開けられる筈の無い“パンドラの箱”は、既にその中に封印していた“禍い”を解き放っていたのだ。
≪びゅううううん…!≫ “禍い”が、自分の機体を優しく撫でる…?
「な、なんだ…?機体が…?傾いて…?」途端に結合が解かれてガラガラと崩れるMS…。
『Secret・Secret…参上。お静かに。』真っ赤な指を一つ立てて、“シ……!”とポーズをとるMS。
「あ~ちゃん、この『レッド・フィンガー』凄い切れ味」
「大事にしんさいよ…。この人が命がけで守ってくれた最後の一個よ。」
あ~ちゃんと呼ばれたMSは、紅蓮の炎を上げて炎上している“金色”に近付いて…。
『女神の涙…放水開始!』MSの目の部分から大量のミストが噴出して、“金色”だった百式改を優しく包み込んで火を消して行きます。
「ぱ?ぱ?ぱ?ぱ?ぱふゅーむ…?」
黒焦げのMSから降りてきた、かっしゅかしゅ大尉の前に現れたのは三人の女神達でした。
「貴方が、ゆかの“レッド・フィンガー”を守ってくれたんですね。本当にありがとうございます。」
「は、はい!…いや!ぐ、軍人として当たり前の行動をしたまでです!」
「今回の輸送計画の中身は、この新型ヒート・カッター“レッド・フィンガー”だったんですよ。」のっちが答えます。
「のっち…それはトップ・シークレットでしょ?」あ~ちゃんが睨みますwww
「は!?そうでした…」「結局、最後の一個になっちゃったね…。」「いいじゃん。ゆかだけが装備するのもカッコええじゃろ。」
三人の会話を聞きながら、かっしゅかしゅ大尉の頬に思わず涙が伝います。
「どうしたんです?どこか火傷したんですか?」かしゆかが、その涙に気付きます。
「あ…俺…泣いてます?あれ…?可笑しいな?なんでだろ?皆さんに出会えて嬉しいはずなのに…?」
その視線の向こうには…“美しい幸福”を讃えたはずの黒焦げのMS。
(なんで…お前だけ…先に逝くんや…死ぬ時は一緒やと…言うたやないか…!)
「ははは…俺…!緊張すると涙が出るんすよ…!はははは…!」
三人はウソを付くのが下手な“変態”大尉を優しく見つめていました_
__一ヶ月後__
かっしゅかしゅ大尉は上官に呼ばれます。
「大尉。君の前回の活躍に感謝して、アミューズ・ベース基地からプレゼントが届いておる。」
「は! ありがとうございます。(やったチケットかな?それともサイン色紙?)」
「…金色だよ…。」上官がにっこり笑います。
「!!…まさか…!」「アミューズ・ベースの整備班が何日も徹夜で仕上げてくれたそうだ…。ウチらの英雄を助けてくれた戦士の為なら喜んでと…な。」
「…司令…」「ん…。会ってこい。」
かっしゅかしゅ大尉は、一目散に格納庫に向かって飛び出していきます。
「金色…!金色…!金色…!」
思わずつまづき、転がりながら格納庫に飛び込んで来たかっしゅかしゅ大尉を見て、スタッフが笑います。
「大尉。相棒が待っていますよ。」「いた…た…。どこ?どこ?……あああっ!!」
そこには片膝を付いて、右手をこちらに差し出してくれている…美しい“相棒”。
「あかん…あ~ちゃん、俺も涙腺崩壊や…。」
そしてもうひとつのサプライズ。
本来なら左肩にあるはずの『百』の漢字の代わりに…。
縦横三メートル四方の《三人の寄せ書きのサイン入り》
『うっわ~~~~~!!世界最大の“perfume”のサイン入り“百式改”や…』
『相棒…ええもん貰って…おかえり…やで…。また…がんばろな…。』
_めでたし めでたし_
顔の吹き飛んだMSが、ゆっくりとミディアに近付いて行きます。
「さっさと回収して、帰還するぞ…。」
顔無しは、溜息を搗きながらミディアのカーゴ(荷台)の方を確認して…驚愕した。
「コンテナが…開いている…?」
そう、この場所では開けられる筈の無い“パンドラの箱”は、既にその中に封印していた“禍い”を解き放っていたのだ。
≪びゅううううん…!≫ “禍い”が、自分の機体を優しく撫でる…?
「な、なんだ…?機体が…?傾いて…?」途端に結合が解かれてガラガラと崩れるMS…。
『Secret・Secret…参上。お静かに。』真っ赤な指を一つ立てて、“シ……!”とポーズをとるMS。
「あ~ちゃん、この『レッド・フィンガー』凄い切れ味」
「大事にしんさいよ…。この人が命がけで守ってくれた最後の一個よ。」
あ~ちゃんと呼ばれたMSは、紅蓮の炎を上げて炎上している“金色”に近付いて…。
『女神の涙…放水開始!』MSの目の部分から大量のミストが噴出して、“金色”だった百式改を優しく包み込んで火を消して行きます。
「ぱ?ぱ?ぱ?ぱ?ぱふゅーむ…?」
黒焦げのMSから降りてきた、かっしゅかしゅ大尉の前に現れたのは三人の女神達でした。
「貴方が、ゆかの“レッド・フィンガー”を守ってくれたんですね。本当にありがとうございます。」
「は、はい!…いや!ぐ、軍人として当たり前の行動をしたまでです!」
「今回の輸送計画の中身は、この新型ヒート・カッター“レッド・フィンガー”だったんですよ。」のっちが答えます。
「のっち…それはトップ・シークレットでしょ?」あ~ちゃんが睨みますwww
「は!?そうでした…」「結局、最後の一個になっちゃったね…。」「いいじゃん。ゆかだけが装備するのもカッコええじゃろ。」
三人の会話を聞きながら、かっしゅかしゅ大尉の頬に思わず涙が伝います。
「どうしたんです?どこか火傷したんですか?」かしゆかが、その涙に気付きます。
「あ…俺…泣いてます?あれ…?可笑しいな?なんでだろ?皆さんに出会えて嬉しいはずなのに…?」
その視線の向こうには…“美しい幸福”を讃えたはずの黒焦げのMS。
(なんで…お前だけ…先に逝くんや…死ぬ時は一緒やと…言うたやないか…!)
「ははは…俺…!緊張すると涙が出るんすよ…!はははは…!」
三人はウソを付くのが下手な“変態”大尉を優しく見つめていました_
__一ヶ月後__
かっしゅかしゅ大尉は上官に呼ばれます。
「大尉。君の前回の活躍に感謝して、アミューズ・ベース基地からプレゼントが届いておる。」
「は! ありがとうございます。(やったチケットかな?それともサイン色紙?)」
「…金色だよ…。」上官がにっこり笑います。
「!!…まさか…!」「アミューズ・ベースの整備班が何日も徹夜で仕上げてくれたそうだ…。ウチらの英雄を助けてくれた戦士の為なら喜んでと…な。」
「…司令…」「ん…。会ってこい。」
かっしゅかしゅ大尉は、一目散に格納庫に向かって飛び出していきます。
「金色…!金色…!金色…!」
思わずつまづき、転がりながら格納庫に飛び込んで来たかっしゅかしゅ大尉を見て、スタッフが笑います。
「大尉。相棒が待っていますよ。」「いた…た…。どこ?どこ?……あああっ!!」
そこには片膝を付いて、右手をこちらに差し出してくれている…美しい“相棒”。
「あかん…あ~ちゃん、俺も涙腺崩壊や…。」
そしてもうひとつのサプライズ。
本来なら左肩にあるはずの『百』の漢字の代わりに…。
縦横三メートル四方の《三人の寄せ書きのサイン入り》
『うっわ~~~~~!!世界最大の“perfume”のサイン入り“百式改”や…』
『相棒…ええもん貰って…おかえり…やで…。また…がんばろな…。』
_めでたし めでたし_