妻の退院の日、つまりそれは私が初めて我が子と対面できる日。

退院後は妻の実家で1ヶ月暮らすので、会えたのは一瞬。
妻が精算をしに行っている間、私は我が子を抱いていた。
痛みはこの日もあり、副作用も辛かったが、それらがすべて吹き飛ぶような出会いだった。
生まれてきてくれてありがとうと言う気持ちと健やかに育ってほしいと願う気持ちが浮かんできた。
私はこんな体になってしまったことを悔しく思っていたが、何よりもこの子の成長を見届けたいと思った。
そんな中で、君はこれから色々なことを経験するけれども世界は君を愛しているよと自然と言葉が口から出て、撫でた指先からは慈しみを感じた。
タクシーに赤ちゃんを乗せ、妻を抱きしめ、ありがとうと伝えた。
調子がいい日にはできるだけ会いに行くよとも。
もう子供から元気をもらった。
本当に生まれてきてくれてありがとう。
