会社の経営者の方から税務調査が入るという事になると、身を固くし身構える事になるような話を良く伺います。そんな税務調査が平成251月から税務調査手続の透明性を高め、納税者が予見しやすくし、より円滑な調査の実施を行うといった目的から少し法改正がありました。

 

どの様な改正があったかというと、詳細は最後の【参考】部分をご参照いただきたいのですが、ざっくりとお話すると税務調査も法令に則って手続きを行うので、ちゃんと資料出して下さいね…といったような感じでしょうか。まず、改正の大きな論点として税務当局は、税務調査を行う際は、納税者と税務代理人(以下『税理士等』という。)にあらかじめ電話等により事前通知をする必要が原則的にあります。この事前通知で納税者と税理士等の都合を確認し、日程調整の上、調査開始日時が決定されるのです。

 

その他の大きな変更点として、税務当局が帳簿書類等の提出及び提示の求めに応じなければ、罰則として1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が課されるようになることが法律上、明文化されました。あとは、以前の私のブログでも書かせて頂いたように、更正の請求期限の延長です。

 

全然話は違いますが、このブログを書いている最中に人権擁護法案が閣議決定されたそうです。これによって、今後ブログを書く際に、注意しなければならなくなってくるのでしょうか?人権委員会とは、どの様な運営がされていくのか気になるところではあります。

 

 

中央区の若手税理士

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【参考】国税通則法(国税全般の共通事項等をまとめた法律です。)の改正の概要

1、税務調査手続きの明確化

 税務調査手続きについて、以下のとおり、現行の運用上の取扱いが法令上明確化されました。

 ① 税務調査に先立ち、課税庁が原則として事前通知を行う事とされました。ただし、課税の公平の観点から、一定の場合には事前通知を行わない事とされました。

 ② 課税庁の説明責任を強化する観点から、調査終了時の手続きが整備されました。

 ③ 納税者から提出された物件の預りの手続きのほか、課税庁が帳簿書類その他の物件の『提示』『提出』を求める事が出来る事が法令上明確化されました。

2、更正の請求期限の延長等

 納税者が申告税額の減額を求める事が出来る『更正の請求』の期間(改正前:原則1)5年に延長されました。併せて、課税庁による増額更正の期間(改正前:原則3)5年に延長されました。

3、処分の理由附記等

 全ての処分(申請に対する拒否処分及び不利益処分)について理由附記を実施する事とされました。

最近、お会いする人に『ブログの投稿が最近ないね。』と言われてしまっておりましたので、久しぶりの投稿ですが、今後も持続出来ればしていきたいと思います。

 

先日、東京高裁にて、弁護士業を営む納税者が弁護士会の役員等として懇親会費等を支出した経費について、事業所得上の必要経費に該当するかどうかが争われた事案で、東京地裁では、棄却され、東京高裁で全68の支出経費のうち、42の支出は、必要経費に該当すると判事されました。なお、現在最高裁へ上告受理の申し立てが行われているそうです。

 

今回、弁護士業を営む原告は、弁護士会の役員であり、支出した懇親会、忘年会、弁護士会役員への立候補費等を事業所得の必要経費としたのに対し、税務当局が否認をしたという事案です。所得税法第37条の規定においては、『所得(不動産所得・事業所得・雑所得等)の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るために直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(一部省略)』とあります。つまり、噛み砕いて言えば、売上と直接関係のある費用しか経費に認めないよという事ですね。今回の事案での主な争点としては、弁護士会等の役員活動等と弁護士個人の事業活動を同一視していいのかどうかといったところです。我々税理士もそうですが、士業は基本的に各士業の運営等をしていく○○○士会(弁護士会、税理士会、司法書士会等)といったものがあります。これらの○○○士会には、各士業として業務を遂行していく上で、必ず加入しなければならないものになります。

 

今回のケースで考えてみれば、弁護士会から直接仕事を受注するわけではありませんので、そもそも弁護士会の懇親会等が売上との直接関係があるかと言えば、微妙なところになります。しかし、原告は、以下の理由を反論根拠として掲げて経費としての必要性を主張しました。

① 所得税法第37条『所得を生ずべき業務』には、弁護士業務の全体が該当する。

② 弁護士会等の活動は弁護士業務に必要不可欠。

 

結果、一部の懇親会費等は、必要経費にあたるとして、国側の主張を斥ける判決を言い渡されました。ただし、二次会等の過大になる部分の必要経費性は否認されたため、士業の方はこれらの判決を踏まえて自己管理をしていく様にした方がいいですね。

我々士業の必要経費の解釈について、一つの指針になる意味深い判決となりました。

中央区の税理士 三瀬 宏太
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久しぶりの更新となりましたが、今回も前回に引続き、日経新聞で気になった記事を取り上げたいと思います。201278日の日経新聞にて、『教育費積み立てに税優遇 政府、来年度導入めざす 子や孫世代に資金』といった記事がありました。

 

内容としては、少子高齢化を改善すべく、教育費を積み立てる際に、積立期間中の利子や運用で得た利益を非課税にするといった内容のものです。その他にも、親族が口座に拠出する際の所得控除などが検討されている模様です。少子化が進む日本の現状として、子供を作る事により、養育費及び教育費の重い負担が圧し掛かってくる事に対する抵抗感があるのは否めません。我々R30世代の足かせになっている事は、間違いないでしょう。こういった社会問題を解決するために検討されているようですね。

 

ただし、この低金利時代において、積立期間中の利子が非課税になったところで、たいした優遇は受けられないと思うので、こちらが本丸ではなく、所得控除や世代間の所得移転といったところがどの様な制度として成立されるかが一番肝心なところになるかと思います。まだ、検討段階で早ければ2013年での導入を目指すようですので、年末に公表されるであろう平成25年度税制改正大綱は要注目ですね。私の予想では、生命保険料控除などと同じように学資保険料控除といったものでも出来るのでしょうかね。そうなると、生命保険料控除と同じ最大4万円の所得控除とかでしょうか。

 

いずれにせよ、子供を作る事に対して不安を覚えない様な社会を作っていって頂きたいものですね。今後の国会に注目しましょう。

 

税理士 三瀬 宏太
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