認知症両親の介護というのは、私にとって苦しく辛いことだったのだが、それは様々な執着があったから。
様々な執着というのは、
・自分自身と親への期待
・社会の常識
・それらがごちゃまぜになって私自身が作り上げた思い込みの枠というか檻
・「○○でなければならない」

 
私の両親が認知症という病気とともに生きながら私に教えてくれているのは。
私という人間の今に感じる違和感に向き合い続けた苦しみの先にあるもの。
執着に自ら気づいて私自身を生きなおす経験をすること。
 
覚悟を決めていたのに何度も挫折しそうになった。
それでもあきらめなかった。
生きることを無駄にしたくない。
今はわからなくても後で何かわかるかもしれない。
消えそうで消えない心の灯(希望)。
 
 
そして今。
自分をより深く理解しようとつとめる。
両親が身をもって私に私とは何かを教えてくれている。
なんて幸せなことだろう。
 
 
人と自分の違いに寛容になり、
お互いを尊重する素晴らしさ、
自分を信じるチカラ、
見えないものを想像するチカラ、
モノやコトやヒトへの感じ方の広がり、
大切なもの、愛情を向ける先が増えること、
日常の隅々に自分の気持ちを向けるとき
今あるものにありがとうと伝えられる幸せ、
豊かさを感じられる感性を育て続ける。
苦しく辛くてもそれさえも幸せなことだった。
貴重なことを教わったんだ。

私は何にどう感じるのか?
それを喜びにかえることはできるのか?
考え方感じ方次第ということ。

なんて幸せなんだろう。
両親に深く感謝。
こんな日がくるなんて奇跡。
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松元佳子