介護用品の選び方、私は初めて介護用品を使うとき、「どうしよう?どうしたらいい?」疑問だらけでした。
 
このお題は、
でご紹介頂いたことがきっかけで書いています。ありがとうございます。
 
さて、介護用品といっても衣食住全般にわたり、20年前10年前に比べると、天地ほどの差があります。
 
まずは、「介護用品がたくさんある」ことを知るために、ドラッグストアやホームセンター、スーパー、介護用品専門店など、ぜひご自身の目で確かめてください。
 
そして、介護用品を選ぶうえで一番大切なことは、それが「日常生活を支える大切なアイテムであると認識する」こと。
健康な大人が使う便利品とは、違うということです。
 
次に。
「どこで何に使うのか?」
病院のリハビリか、施設の日常か、自宅で日常生活をスムーズにするためなのか?
病院のリハビリや施設の場合、ある程度の指定やアドバイスを受けることができます。
自宅の場合、介護サービスを受けているなら、ケアマネジャーに、受けていない場合は、地域包括支援センターで相談するとよいでしょう。
 
さらに。
介護用品を選ぶ基準としては、衣食住生活に占める割合やバランスを考える。
使用頻度や精神的身体的に快適な日常生活を送るために使うものだからです。
 
介護用品を購入するにあたって使う方の生きる気力を奪うようなものは、本末転倒ですのでお気を付けて。
介護する方の思惑ではなく、本人にとって必要なのかどうか。
使いやすいかどうか。
 
こんなことを書くのは、私の反省からです。
父の場合は、脳卒中の後遺症が歳を重ねるとともに、じわりじわりとありました。
父自身は、リハビリには消極的で、歩く速度が横断歩道を青信号で渡り切れなくても、私やケアマネさんがすすめる杖を使いたくないと頑なに断られ続けました。
 
この場合
父は、杖に頼って歩くのはカッコ悪いという思いと、杖を頼って歩くイメージがわかなかったようです。
杖歩行は、病院でリハビリ指導を受け、訪問リハビリを利用し、杖を購入するにあたっての要点や使い方を自宅周辺の散歩を一緒にしていただき購入しました。
一応杖の購入にあたっては、父の許可を得たのですが、それは父の外面の良さだったようです(笑)
それで父は、杖を使うというよりは、傘のように杖を持って歩いていました(笑)
ええ、何の意味もありませんでした(汗)
つまり、本人にその良さがわからなければ、購入する意味はありません。
介護する家族が良かれと思っても、本人にとって良いかどうかは別の話。
心配のあまり押し付けちゃったんですよね、私が。
今思えば、私は未熟で世間の常識に縛られた考え方でした。
世間や家族が良いと思っても、本人にとって良いと思えないものは必要ないのです。
介護する家族にとって難しいところではありますが、本心を掴む努力は続けたいものです。
 
一方、介護用品で役立ったのは、室内の手すりです。(住)
ケアマネに相談し、介護専門のリフォーム事業をされる業者さんに来ていただき、父の体型や行動範囲、習慣などにそって、室内とトイレに手すりを取り付けました。
これが父にとって日常生活を自宅で過ごす支えになっていました。
介護する私にとっては、父が何にでも捕まって全体重をかけるためケガや転倒の不安がありましたが、それがほぼ解消され安心できました。
ちなみに、この手すりの取り付け費用は介護保険から補助を受けることができ助かりました。
 
他には(食)のサービスです。
ヘルパーが入らない夕方に宅配弁当を頼んでいました。
こちらは、介護保険外。
バランスの取れたメニューで、両親とも定期健診での数値が改善されました。
両親の好みにあった食事だったので、毎回完食。
母の食事介助もじっくりできました。
介護する私たち三姉妹も、宅配弁当のおかげで、料理を準備したりする時間を、違うことに活用でき大変助かりました。
 
(衣)リハビリパンツやオムツ、靴、洋服
これらも基本、本人にとって快適かどうか?が重要。
とはいえ介護する側のしやすさというところがせめぎ合うところです。
こちらは内容が膨大なのでまた別のブログで。
 
 
介護用品選び、最初は慣れないことで、気をもみます。
でも、それこそが、お互いにとって未来への重要な鍵になるのです。
依存ではなく自立を主体とした日常生活への大切な一歩。
それぞれの人生の時間を有意義にしていくために、たくさん話し合いながら、語り掛けながら、選べますように。
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松元佳子