認知症両親の在宅介護を自分と妹たちと極限までして大げさでなく死ぬほどの苦労だった。
けれど、やって良かった。
母が若年性アルツハイマーになったのは私がまだ20代。
よくやってきた(笑)
 
今思うと、したくもない様々な経験をさせてもらった(笑)
たくさん悩んで失敗して挫折しまくって怒って泣いて。
忙しかった。
 
世の中の状況がどうあろうと、認知症両親の在宅介護の日常は変らない。
天気が良くても台風でも、不景気で手に入らないものがあっても、必要なことはなんとかするしかない。
自分の体調が最悪でも、メンタルがおかしくても、日常は生きている限り続く。
 
大切なことは、その日々を淡々と送るすべを知っていること。
在宅介護の日常に必要最低限のものは何か?
それが手に入らなかったらどうするのか?
命を守る最低条件は何か?
それを確認したら、あとはいつも通り。
 
ただ自分や家族の感情が安定しているかどうか?
どうすれば、落ち着くのか?
結局、たどり着くのはそこ。
 
思い通りにいかない、のはお互いに感情があるからで。
それは認知症になっても変わらない。
両親それぞれのメンタルが安定していれば、わたしも安定している。
両親が不安定になって周辺症状が現れたとき、自分が安定していられるかどうかがいつもキーポイントだった。
 
どんな状況でも自分の機嫌を自分でとれるようになる。
そしてそのとき両親の命を守るためにすべき自分の行動を冷静に判断できるかどうか。
 
家族あっての自分という存在。
大きく揺さぶられる感情。
自分と親の命。
人生の本質を意識して生きることを学んだ。
 
正解を探すのではなく、心地良いを心がける。
いつも同じに感じる平凡な日常はいとも簡単に吹き飛ぶ。
だから閉塞感でイライラ鬱々を感じるのではなく、自分に灯をともし笑顔であたたかく暮らすためのアイデアをさがそう。
ちょっとした心がけが自分を助け、まわりに笑顔を届ける。
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松元佳子