認知症両親の在宅介護を20年以上サポートしてきました。
その中でわたしがどのようにサポートしてきたのか、具体的に書いておくことにしました。
もしものときの自分のためにw
 
このシリーズでは実践したこと、
考察などを書きます。
 
ブログ内テーマは「認知症在宅介護サポート例」
テーマ内の例が増えた場合は、
さらに項目を分類する予定。
 
さて。
両親が認知症といっても、
急激に症状が出てくるわけではありません。
もしも急激な症状がある場合は、
急性の疾患を疑うべきで、
すぐに病院で診てもらいましょう。
場合によって、救急車を呼びましょう。
 
本題。
親やわたしが、
これまでの日常生活との違い、
変化を感じたら細かく観察します。
観察したら記録(メモ)する。
そうしてひとつひとつ、
一緒に対処法を考える。
 
「本人が自分のやりかたでやる」
のがいちばんです。
娘のわたしがあれこれアドバイスしても
できることしかしない親でしたw
 
それはちょっと考えたらわかること。
もしもわたしが子どもから
あれこれアドバイスされたら
たぶんとにかくうっとおしい(笑)
 
「わたしが気づいたことを
わたしのタイミングで
やりたいようにやりたい」
に違いない。
 
なので親のやりたいようにやってもらうよう
子どもらしくお願いします。
 
そうすると、
親は頼まなくても自主的に
やってくれます。
父がそうでした。
「父自身が自分のためにやる」
ことは長く続き、
それが体調管理に非常に役立ちました。
 
父が自分でするので、
やる気や達成感が違うらしく、
父が嬉しそうにわたしに
記録(メモ)を見せてくれたときのわたしは、
面倒だな!なんて思ってました(笑)
親子の立場が逆転したことに(笑)
 
その記録(メモ)の理想的な書き方
 
いつ(日時)
どんなときに(状況)
どんなこと(内容)
に困ったのか?
 
時系列に生活を記録する
 
 
 
若年性アルツハイマーで
自分の病気を受け入れられなかった
母の場合は、
この記録さえ本人が受け入れ難く
拒否されできませんでした。
 
記録ができない母には無理強いせず、
記録はわたしがわたしのノートに。
母にはただ寄り添うだけ。
ただ安心してもらえるようこころのケアに集中。
 
本人が記録ができるなら、
記録(メモ)から。
父は母を見ていたので
自覚があり自発的にしていました。
 
記録があると
いちいち親との会話で感情をぶつけ合わなくて済む!
このメリットは大きい!!!
 
さらに。
その記録(メモ)はしっかりまとめて保存しておくと
かなり役立ちます。
 
使用する記録(メモ)は、
本人が使いやすいもの。
 
メモ帳、
付箋、
ノート、
日記帳などなど。
 
家族があとで見返すときに
わかりやすいよう
(サポートに使いやすい)
時系列でまとめます。
 
メモ帳、付箋などは、
ノートなどに貼っておく。
 
父の場合は、
メモ帳からはじまり、
ノートから分厚い日記帳へと
変化しました。
 
記録(メモ)の内容は、
父の頭の調子によって変わりました。
 
とにかく記録があることで、
親が今、何に困っているのか?
何をサポートしたら
迷うことなく自分のことが自分でできるのか?
を知る手掛かりになり、
わたしが手をださなくても
自分でできることがたくさんありました。
 
わたしなど見ているとイライラしますが、
本人は自分でできるので逆にストレスが
少なく精神的に安定していたと思います。
 
だからこそ若年性アルツハイマーの母と
脳血管性認知症の父が
足りないところを助け合って、
ふたりの生活を在宅で長く続けることができた
とわたしは思っています。
 
 
・記録(メモ)の一例
時系列で
起床時間
起きて何をしたか
朝食の内容
失敗したこと
うまくいったこと
気づき
誰が来た
電話した、かかってきた
買い物に行った
買い物のレシート
などなど
その時々で記録しておきたいこと
わたしが記録しておいてほしいこと
起床時、日中などの血圧、体温の記入
などなど
 
書くことが好きだった父は、
細かく書いていた時期が長くありました。
それで調子がよくわかり、
サポートしやすかった。
父に対して無駄にイライラすることが
少し(笑)減りました(笑笑笑)
 
通院付き添いしたとき、
主治医に相談しやすかったり、
健康管理がしやすくなる。
 
できることできないことが記録をみればわかるので、
スムーズにサポートに専念できる。
(時間の無駄が減る)
 
親のわからないことを聞き出しやすくなる。
家庭内で起こる謎の事件事故の原因を
突き止めやすくなる(笑)
などなど。
 
親ができなくなったら、
わたしが記録(メモ)。
忙しいときは
ホワイトボードに箇条書き。
あとでノートに記録。
 
記録は曖昧な記憶を助けます。
親にも役立ちましたが、
わたしにもとても役立ちました。
 
次回は、記録の活用について。
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松元佳子