認知症両親の在宅介護は、
父が水頭症で手術入院することがきっかけとなり終わりを告げた。

父が入院する前に、
アルツハイマー型認知症でからだは元気な要介護5の母の預け先を死に物狂いで探す。
あらゆる形態の施設を見学。
費用やサービス、通いやすさなど、希望するような物件はなかなか見つからない。

ひとまず、父がリハビリを経て退院するまで預かってもらえそうなところをなんとか探しだし入居。
父が退院するまでの9か月を、母は有料老人ホームで過ごした。

認知症両親は、別々に暮らすことが良くない感じだった。特に父。
母がいないことで、どんどんダメダメなボケ親父に転落していく。
夫婦のことは夫婦にしかわからないというのを実感。

父の退院後は、母と同じ施設に入れるよう病院のソーシャルワーカーと話をすすめた。

一方母の入所した有料老人ホーム。
管理者や責任者は良かったものの、有料老人ホームの看護士と提携先主治医が信用できなかった。
言葉は悪いが母を殺されると不安になった。

そうして認知症両親は、介護付き有料老人ホームへ。父は血管性認知症で要介護4。母は変わらず。
現在それなりに元気に過ごしている。

義父の伯母。
認知症の症状が出始め、グループホームに入所。
自由な伯母には、ルールが厳しいことや、認知症状の進行した方々が多いことが不満らしいが、施設の方々には大切にしてもらっている。
現在義父の伯母は、アルツハイマー型認知症で要介護4。

義父。
昨年大病を患い体力が落ち、私たち夫婦と義兄夫婦が義父の今後を心配し、今月初旬中にサービス付き高齢者向け住宅に引越する。
義父は要支援。

施設の形態は様々で、高齢の親たちそれぞれに合った施設に入所しているとわたしは思っている。
本人たちの本音はわからないというか、わかってもどうしようもない。
家族の不安や事情で高齢の親たちに施設入所いただいている。

それはわたしと夫だけで四人の高齢者を見守ること介護することは実際には不可能だから。
例え兄弟姉妹の協力があっても、それぞれの人生を脅かす脅威が介護なのだ。
高齢の親たちと私たち子の妥協点が親の施設暮らしだ。
妥協点の本質は、それぞれの生き方死に方にある。
Effect_20170603_073328.jpg
~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~
松元佳子