母が若年性アルツハイマーにならなければ!
父が脳卒中でたおれなければ!
20代からずっと両親と妹たちの間で、つらい思いをしてきた。
いや実は子どものころから、祖母たちと両親と妹たちの間でずっとつらかった。
両親の介護は母の徘徊と両親とも排泄ケアが必要になったことで、わたしはさらにさらにつらく残酷な気分になっていった。
それでも逃げずに向き合ってきた結果。
自分を理解して欲しいのなら、何度も表現をかえ伝え続け、確認すること。
自分を表現する努力もせず、家族にわかって欲しいというのは甘え。
どんなに言葉を尽くしても、行動で表現しても、伝わらない家族もいる。
いやむしろ他人より家族こそ、実はわかり合えない。
それが父から学んだ家族の本質。
介護の修羅場で父と壮絶な罵りあいをした。
そして父がわたしに言った。
「お前の言ってる意味がわからない!」
このときわたしは、
父とは根本的なことがわかりあえないのだと、
計り知れない衝撃とともに納得した。
わたしは、父とは話せばわかりあえると思い込んでいた。
例えば父とは本の好みも似ているし。
理解する努力をすれば必ずわかり合えると決めつけていた。
しかし。
本の好みが似ていてもお互いをわかり合えることとはまったく別。
好みが似ていてもお互いがまったく別の人間であると気づくために家族がいる。
その後わたしは、母や妹たちへの気持ちが変化した。
家族でもひとりひとり違う人間。
ただとても近くにいて、お互い成長するためにいる。
だからわかり合えなくていいし、
わからなくて当たり前。
相手が大好きなら大好きを伝えればいいし、
ずっと一緒に居たいなら居ればよい。
お互い程よい距離感で楽しく過ごせればそれでよい。
相手が大嫌いなら距離をおいたり、離れればいい。
わたしの気持ちは変化する。
だからいつも自分が心地良いを選ぶだけ。
相手に強要しなくていい。
自分が決めればいい。
それを尊重するのが、
お互いを尊重できるようになるかもしれないのが、
家族なんだ。
生きるためにうまれてきた場所が家族。
巣立つのは当たり前。
巣立ったらお互い縄張りを守って友好的に協力する関係になれれば理想的。
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松元佳子
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