認知症の両親は、
表情の変化や声の調子やしぐさの観察をすることで、
今、安定しているのか?不安定なのか?
そういった調子を見極めることができる。
この調子の見極めは両親のためにもなるけれども、
介護する私自身のために特に役立つ。
認知症の家族を介護するというのは、
よほどのベテランでない限り、
介護する人も介護される人と同じように精神的に不安定になりがちだからだ。
介護される人が混乱の中にいるということは、
それを介護する人もまたどうすればいいかわからず混乱の中にいるのだから。
この混乱具合はお互い様なのだ。
そして相手にある程度を譲ることができるのが介護する家族つまり私。
相手の混乱ぶりを知ることから始める。
やみくもに相手に合わせて振り回されては消耗するだけ。
まずは、両親の健康状態を知る。
いちばんが便秘の有無。
排泄にどこか不都合があると、
痛みや不快感から精神的な症状が現れる。
周辺症状というもの。
その他は、からだの痛み。
口や膝やひじや腰や背中など。
何かしたいことがあっても、
健康状態で思うように動けないとなると、
精神的に不安定になってしまう。
不安や恐れは、ほぼ不快な症状が原因。
その原因を突き止めるまで、
両親に質問したり、
からだの部分を優しく触ったりして、
表情や声の調子やしぐさを確認する。
ただ寂しくてかまってほしいだけなのか?
体調が悪いのか?
からだに痛みがあるのか?
原因がわかれば、対処できる。
最初はその原因をなかなか探せなかったり、
私の思い込みで間違ったまま押し付けたりして、
ひどくののしりあったり、
無視したりした。
それでも知る努力を続けた結果、
信用してもらえるようになり、
質問しただけで落ち着いてもらえたり、
優しく背中をさするだけで穏やかな表情になったり、
お腹をマッサージすると険しい表情がゆるんだり、
さらに厳しくなって便秘の痛みを訴えていることがわかったり、
などなど。
眉間のしわの濃さや
別人のような表情の険しさや、
顔やからだの筋肉のこわばりが緩んで昔の両親の顔に戻ったかのような笑顔がでたり、
どんな時にどんな声かけをしたらどういう表情になったか?
暴れたか?
暴言を吐いたか?
ネガティブな言葉でひどくののしり始めたか?
観察していると、パターンがあることも多い。
そしてそのパターンは変化していくこともわかる。
トイレに行きたいときのしぐさやお決まりのことばを探し当てられたら、ラッキーだ。
いくら恥ずかしくとも、自分でできることはしたいのが人間の本能。
だとしたら、どこかにキーワードがある。
信じて探し続ける。
そんな労力かけられるか?!って思うだろうか?
しかし、相手が言えないのだから仕方ない。
こういう時こそ、「察する」の発動。
まったく「察する」ことは難しい。
ひとりひとり夫婦でも全然違うから。
それでもそれは、
両親のためでもあるけれども、
究極は自分のため。
少しでも楽したいから。
楽になりたいから。
最初はつらい。
けれど、一度この感覚をつかんだら楽になる。
これは仕方ないんだと諦めていいことがあるとわかる。
正直、寂しいからかまってほしくて周辺症状っていうのは多い。
そんな構う時間がどこにあるんだよ?!と思う。
けれど、実はちょっとした声かけや
わかってるよアピールをすることで
おさまることもある。
それはひとりひとり違うからやはり観察が大事。
観察してわかったことをつなげて、
相手から信用と信頼を得られることは、
お互いにとってとてつもなく幸せ。
やっとそういうところにこれた。
諦めないでコツコツ続けた結果だ。
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