現在施設(介護付有料老人ホーム)に暮らす認知症の両親。
午前中に施設の看護師から電話がありました。
母の部分入れ歯の留め金がかかる歯の欠損について。
その流れで、夏に無くしてしまった父の部分入れ歯についても話が及びました。
施設で暮らす両親の病状について、この場合は歯科治療の方針などについて、その場で決断しなければならないことが多いのです。そのため私たち姉妹は、両親の治療をどうするのかということを大まかに決めています。そのうえで、細かな判断は私が決め、妹たちに報告する。その場で決められない場合は、その旨現場の看護師にお願いし、妹たちと相談するようにしています。
今回の電話での内容
①これまで両親の口腔ケアをしていた訪問歯科診療を頼むのか、施設の提携歯科医院で治療を受けるのか?
②治療は、最低限にするのか、手厚くするのか?
③治療にかかる費用はどのくらいになるのか?
④部分入れ歯を作り直すのか?そのままにするのか?(父)
在宅介護時からすると施設での治療は制約が増える。
それは例えば、
・施設入所費用に歯科治療の費用が相対する→1か月の予算内で治療する必要がある
・両親それぞれにとってのベストを家族が選べない→現場の付き添い看護師の判断に委ねなければならない(もちろん看護師には可能な限り希望は聞いてもらえる)
・受けた治療を施設のケアで維持できるのか?→維持できない治療は無意味
などなど。
だから、予め予想されることを看護師から主たる介護者である私が聞かれ、それに従って治療をすることになる。そのため、その場で私が決断しなければ話が先に進まない。
治療の選択肢が複数ある場合や、認知症両親の状態を考えて不穏行動の心配がある場合などはそれを伝えて、話し合って選択肢を絞るということも必要になる。それは家族だと対応できるが、施設では対応できない可能性がある場合や、対応できなかった場合のリスクなども考えて判断する。
このことは、施設に入所した時点で納得したつもりでも、何か問題となるような症状が出てくると、やはり悩ましいと思ってしまう。
・在宅介護時のような手厚さはない。
・施設で可能な範囲のケアはどこまでなのか?はその時になってみないとわからない。
・在宅介護時のケアは、過剰だったのではないか?という疑問。
・自然な老化と過剰な医療と両親それぞれの思いや予算の問題。
などなど。
こういう時、在宅介護だったらゆっくり決められるのにな、そう思います。
在宅介護の頃は、訪問歯科診療を月に2回、受けていました。
歯磨きの仕方や最低限のお手入れ、部分入れ歯の細かな調節など、わからないことは相談して教えていただきながら、丁寧に頑張っていました。
アルツハイマーの母の口腔ケアは、手こずることも多く、治療や歯磨きなどで痛みが出るとその後しばらく機嫌が悪くなって手が付けられない、つまり介助をさせてもらえないことも少なからずありました。無理に触ろうとすると痛みで神経が高ぶった母に、叩かれたり、蹴られたりしました。
それでも自分たちが、両親に寄り添っているので、費用面でもケアの面でも、手厚くできた。
自分たちも両親もそれぞれに満足する度合いが高かった。
他人の手に委ねるということは、どういうことか?
そこを主たる介護者は覚悟しなければならないし、その私の判断が両親の命を左右することもあるので、両親の安心や安全も確保するために広い視野を持ち続ける必要もある。
このようなことから、日ごろから家族で話をし意見を交換しながら、両親の今後を決めていく。
自然に最後を迎えることができるように。
痛みが少なくてすむように。
そのためには、必要最低限の治療にする。
施設の最大の努力を受け入れる。
両親に支払い可能な費用の上限を超えない。
など。
この基準があるから、複数の選択肢でその場の判断を迫られたとき、一つの選択肢を導きやすくなる。
ということで、在宅で介護するときも、施設介護にお任せするときも、もしもを考えて指針となるような基本的な基準を決めておくといいと思います。もちろん本人の希望がある場合、聞ける場合は尊重することができます。
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