義父の叔母(私からみて義大叔母、以降大叔母と省略)89歳
義父79歳
しっかりしていると思っても、言動が危なっかしい。
思い込みが激しくて、きちんとコミュニケーション取れる人でないと話がつながりにくいことがたまにある。
ここでのきちんとコミュニケーションが取れるとは、
・相手の話をしっかり最後まで聞いて言いたいことが理解できる
・言いたい事や聞きたいことがあっても相手の話を遮らない
・自分の言いたいことを理路整然とわかりやすい言葉で説明できる
・相手に話を質問で遮られても根気よく柔らかい声で対応できる
・活舌のいい通る穏やかな声で話せる
大阪に自宅のある義父が鹿児島に長期滞在中の原因は、大叔母の手、足(2か所)の骨折入院。
叔母にも年相応の認知症の症状が出始めたというので、義父が大叔母宅に滞在し彼女のケアと身辺整理をしている。
この大叔母と義父の関係や大叔母の嫁ぎ先との関係が複雑であるために義父には心配事や悩み事が絶えない。
このことに関して私たち夫婦の意見は、特にない。
ただ義父も大叔母もそれぞれの人生が尊重され味わいつくせますように、と願っている。
その大叔母の身辺整理。
大叔母の骨折から半年、脅威の回復で退院も間近となり、施設入所前にと義父が畳みかけるような感じで手続き中。
銀行でのアレコレ
手続きの用紙の住所や氏名のフリガナの記入欄が小さくて、高齢者には眼鏡をしていても見えにくく、小さな字は書きにくい。銀行側はその点に配慮してほしい。
手続きによっては、間違えるたびに、一から記入しなおさなくてはならず、そのことに二人ともキレて、大声でワーワー騒ぎはじめて行内の注目を集めてしまった(汗)
そこが私の出番で、行員と義父と大叔母の間に入り、ゆっくり穏やかに記入を促す。
認知症の初期症状が疑われる高齢者は特にキレやすい(自分の思い通りでないと我慢できない)。
手続きにかかる時間が長いと待てない。病院から直接来ている高齢者は特別、体力がない。同じ姿勢で待ち続ける苦痛。その気を紛らわす工夫がなかなか難しいのだ。これに失敗すると、大声で口論間違いなし(笑)気を付けたい。
街中の銀行は、駐車場から窓口までの最短の経路の確認が必要だ。
手続きする銀行窓口にたどり着くまでに、高齢者が不機嫌になって行かないと言い出しかねない。行きも帰りも、大叔母の傍らでひじから手までを優しく支えて寄り添い、常に何をするか不安を抱かせないよう優しくわかりやすい声で話しかけながら、安心して移動できるように配慮が必要。
市役所でのアレコレ
義父が確認してきたという大叔母の印鑑が、違う印鑑だった。
書類を数枚記入し本人確認の証明2種そろえてようやく順番が来たのに。
大叔母の落胆ぶりは大きかった。銀行だけでも十分疲れていたから。
そこから番号札を保留にしてもらって、最寄りのはんこ屋に印鑑を作りに義父と相方が行く。
大叔母の苗字は既成の印鑑がない珍しい苗字のため。
私と大叔母は、市役所の購買部でお茶を買って休憩。
すっかり待ちくたびれて疲れた大叔母を励まして昔話を聞いたり、気分を紛らわすことができるようほんの少し前向きな話題を選んで、なんとか時間が過ぎるのを待つ。
たった2つの手続きが終了するまで2時間強。
行く先々の人に、何かしら話しかけないと気が済まない義父。義父が話し過ぎないよう(大叔母が疲れていたので)ほどよく声をかけて先を促す。
もしも義父が大叔母とふたりだけで出かけていたら。
銀行で手続きもできずに帰ってきたに違いない。
そして日を分けて市役所に行ったとしても、大叔母がへそを曲げて手続きにさらに時間がかかった可能性が高い。何分義父の言い方が大叔母を怒らせるような挑戦的は言い方なので(汗)
私一人でもなく相方と二人だったから半日でできたという手続きばかり。
これを根気よくしている高齢者の方々がいるのだから、素晴らしいと思う。
こと手続きに関しては、歳を重ねるごとに必要なのは慎重な確認作業と忍耐力。
高齢や病床のご両親をお持ちの皆様、もしも自分が代理人として手続しなければならなくなったら、証明書の種類に枚数、記入する書類、それにかかる費用と時間(手続きによって1週間から1年近くを要するものまで)がかかるので、お気を付けくださいますよう。
本人がいても不備があれば手続き3つに半日なんて軽くかかるのですから。
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松元佳子
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