1993年に母が若年性アルツハイマーらしき症状を発症してから2015年7月に父が水頭症手術のため入院するまで、両親は在宅生活を送っていました。
 父の入院はリハビリを含め翌年まで及び、再び両親が揃って生活できる場所介護付有料老人ホームに入所したのが2016年3月。
 
在宅介護から施設入所への切替は、家族それぞれの環境の変化に伴うもので、その結果在宅介護が不可能になったとキーパーソンである私が判断したため。
 
その当時の気持ちから現在に至るまでの変化。
 
2015年から1年間は両親が揃って入所できる施設探しに奔走。
その際施設によるネガティブな違いばかりをまざまざと体験したため、両親を預けることに不安しか感じなくなっていました。両親を施設に預けるということは、両親がいつ死んでも私は後悔しないんだという覚悟を持つことだと思い詰めます。
 2015年の時点で在宅介護は限界を迎えていました。
「死にたい!」「死んでくれ!」そういう言葉がお互いから出る状況。
要介護4の血管性認知症の父と要介護5のアルツハイマー型認知症の母を、日中はデイサービスを利用し前後を姉妹二人でフォローし、夜間と早朝は私一人でフォローするのは根性と忍耐と自分の選択に責任を持つというプライドが支えていました。
ちょっとした両親の変化を見逃さないように終始張り詰めている緊張の糸はキレる寸前だったと感じます。
 その状況で、さらに施設探しと見学と父の症状の悪化に伴う病院受診回数の増加。
 
持つコネはすべて使って、知り合いにも紹介を頼んで、施設探し。
電話しまくり、見学できる施設には見学に行き、申し込みの書類を書きまくる。
限界を感じながらも、「入れるならどこでもいい!」という気持ちにはなれず。
それは長年繊細に介護してきた自分を否定したくないという気持ちと、ここまで生きてきた両親にこれからはできるだけ穏やかに過ごせる環境をという気持ちでした。
 
父は入院中に精神がおかしくなる場面が多く、そのせいで認知症の周辺症状がひどくでることも多かったので、そのことでよくドキドキしました。父が退院するまで生きられるのかという不安です。
 
一方母、父の入院中はとりあえずすぐに入居可能だった有料老人ホームに入所。父の入院や手術などのたびに、母を預ける段取りをする余裕がなかったための仮の入所。
この母を預けた施設で母が一気に不安定になり、また施設の医療提携先の担当医がしょっちゅう変わるので私が不安で診察に付き添いをしたり、常に「母は今日は大丈夫だろうか?休みたいけど様子を見に行こう。」と気が休まりません。
 
今思えば、施設探しに手抜きをしたしっぺ返しをくらった感。
経営者や一部の責任者はとても素晴らしい方たちでしたが、母に日常的に接っする人と医療者が私たちには合いませんでした。
「あそこに長くいたら母は殺される。」焦りがありました。
 
父が退院するとき、施設探しは慎重になりました。
病院側が施設紹介業者を父と私たち家族に紹介。仲介業者の方には、父と母が揃って入所できる施設の条件から数件をピックアップして見学。
そこで現在の施設を紹介して頂けたのでした。
 その時の私は父が入院するとき母の施設探しで苦労して失敗したのに、妥協は必要だと思い込みはじめていて。また同じ過ちを繰り返すところをその仲介業者の方の熱意でそれを回避できたんだなと今さら思います。仲介業者の方は妥協することなく根気強く探し続けてくださったのです。プロ意識の高い素敵な方でした。
 
そうして行き着いた今の施設も、最初は私は不安でいっぱい。
ただこの施設で安心できた点が最初からいくつかありました。
それは、
両親は確実に死にむかっているということ。
両親がこれから生きるために最低必要なこと、不必要なこと。
本質を見据えた生活を説明されました。
そしてちょっと反省しました。
在宅介護は、過剰な部分が多かったのだと。
それは私や家族や両親それぞれの不安や無知からくるものだったと。
 
それで両親それぞれが死ぬまで生きるという本質を見据えて、「最低条件は守る!」と決心し、その最低条件を自分の中で決めることができました。
 
今は安心していて、施設への足が遠のくほど(自己比)
安心していても、欲はあるので、不安心配が全くないわけでもなく。
お互いが自立した日々を過ごすとはどういうことか?などと自問することもあり。
こういう時間が自分をさらに育てるのだなぁと思ったり。
 
気持ちがジェットコースターのようだったのが2016年3月あたりまで、それからは穏やかな公園の池にボートに浮いている感じです。
 
 
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