親と私と妹たちでは、病気に対する考え方が違います。
病気になる前に、ならないような努力は当たり前です。
しかしもしも病気になったら、と私は考えるのですが。
親はそもそも病気にならないように常日頃心がけているのだからなるはずがないという考え方でした。
確かに母は家族の食事にとても気を使っていました。野菜はなるべく無農薬や手作りしたものを。調味料なども無添加のものを。例えば私は、駄菓子屋でお菓子を買うという経験があまりありません。炭酸飲料やジュースは飲ませてもらえず、水かお茶。色付きで飲めたのは牛乳。
それでも、母は若年性アルツハイマーになったし、父は脳卒中で倒れその後脳血管性認知症に。からだは食べたもので作られるからとあんなに食べ物に気を使っていた母と、母に口うるさかった父も。
気を使っていたというプライドからなのか、病気を受け入れられない感じがしました。誰がどう見ても様子がおかしいのに、病院へ行くことを説得しなければならないような家族だったのです。むしろ医者にかかったら殺されるくらいの勢いといえなくもなかった。このことで両親としょっちゅう口論していました。
そして病院に行ったからと言って、自分の病名をきかないで帰ってきたり。どこがどう悪いのか、そのためには日常生活でどのようなことに気をつければいいかなど、何も聞いてこない。病気について調べようともしない。薬さえ飲めば治ると思い込んでいる。薬を飲んでも治らないというのを知ると、薬を飲まなくなることさえ。
このような家族の生活スタイルや形成されたプライドなどを、しっかり把握しておくことはこれからの備えにとても有効です。
家族は敵ではありませんが、相手を知らなくては守れないという意味で。
親のこと、趣向や性格などは、知っているようで知らないもの。
もしもあなたの親が健康なら今のうちにいろいろ世間話のついでに、思い出話のついでに、聞いておくことをおすすめします。そしてあなたが親なら子どもたちに、もしもの時は、私はこういう考えでこうしてほしいと伝えてほしい。
これは私がしたくてもできなかったことだから。
運よく夏休み、ついでにいろいろ聞きやすい絶好のタイミングです。
~~~~~~~~~~
松元佳子
☆Twitterhttps://twitter.com/YoshikoMbpe