夏休みに入って、認知症が気になる親と行動を共にすることも増えてくるのではないかと思います。そんなとき、一緒に行動する時間を十分にとって言動に気を付けてみてください。普段は見逃していしまいそうな些細な事に十分注意を払ってみると、「あれっ?」という発見があるかもしれません。その時点から対応すれば認知症の進行を遅らせること、防ぐことにつながります。
 
一緒に行動する時間に気を付けるポイントは、
言動に気を配り、
「あれっ?以前と変わった?!」と感じたことを
・できる
・できない
などとわけて
「記録する」というものです。
 
記録することで現状を分析し、
・どのようなサポートがあれば現状維持できるか?
・本人が何を具体的に気を付ければいいか?
が、わかりやすくなります。
 
親と会うごと、話すごとに記録し続けることで、
感情的な発言で不用意にお互いを傷つけあうことが減るというメリットもあります。
ただし、このような変化を記録することに慣れるまでは
変わっていく親に
子である自分が
少なからずショックを受けることをお忘れなく。
 
それでは具体的にみていきましょう。
例えば
〇ショッピングモールや大型のスーパーで
→どこに何があるかわからなくて探すのに異常に時間がかかる
  ・先回りせず親の様子を詳細に伺ってみるとよい。
  ・どういう目線で何を目印にしているか?
  ・何も考えずにただ闇雲に移動しているだけなのか?
  ・どのくらいの時間がかかったか計測し記録。
 など。
→迷ってしまう
  ・電話、メールなどで「今ここに居るから来て」というのが頻繁にあると要注意
→ポイントカードなどのカード類の種類が判別でき使いこなせているか?
  ・家族に財布ごと渡す
  ・現金とくにお札だけを渡す
  ・クレジットカードだけを渡す
  などし精算してと頼まれたら要注意!
→今喋った内容が数時間後には真逆の内容で、意見がコロコロ変わる。
  ・すぐその場で指摘しないで内容を覚える
  ・話の内容で、事実と想像を混ぜてしゃべっている
  ・事実関係のおかしな部分
 など。
→新しい家電や便利グッズを購入したとき、
  ・使い方がわからなくなったり、何度覚えてもすぐ忘れる。
  ・ほとんど使っていない、使わないでこれまでのものを使っている。
  ・家電を使わなくなった。
→以前と比べて部屋様子が変わった気がする。
  ・ものが増えてごちゃごちゃに積み重なっている。
  ・タンスや棚、押し入れからものを出して使わなくなった。
  ・必要なものをすべて身の回りにおいてそれ以外のものは、使った形跡がない。 
  ・ごみの捨て方、分別ができていない。
 
親の違和感に気づいたら、
脳ドッグや認知症の簡易検査をすすめ、
うけることができたら理想的。
 
この場合、
すすめて行くとなったら、
すぐに下調べをして手配まで一緒にしてください。
子「検査してね?!」
親「わかった!」
というやりとりだけで、
親は検査しないでそのまま
というのがよくあります。
 
誰かと一緒に、できれば家族の誰かが付き添えれば言うことなし。
早期発見で進行を緩やかにしたり、
お互い少しでも安心できる環境つくりは可能です!
最初が肝心。
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松元佳子
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