IMG_0247.JPG

土曜の午後。
両親の暮らす介護付有料老人ホームにて。
 
父にハーモニカを吹いてとお願いし、
今日は40年前の小学校で歌ったような
懐かしい秋冬の曲を10曲ほどリクエスト。
小学生のころ使っていた「みんなのうた」
という冊子を父に見せてお願いしてみる。
 
この頃の父のハーモニカは、3曲ほどを
繰り返して気の向くままに吹くのだけど。
リクエストしてみたら、
意外と曲名だけでメロディーを思い出し
ひっかかりながらもちゃんと1曲演奏。
まだまだ大丈夫でイケてる父に安堵。
 
「スキー」という曲で、
急に母の目がキラキラしはじめて、
生き生きとハミングをはじめ、
最初は小さな小さなハミングだったのに、
徐々に声も出て、
しかも歌詞を部分的に思い出して
単語を口ずさむこともあって、
ひどく驚いた!
嬉しすぎる♪♪♪
妹次女と喜び合った!
しかも、手拍子を自らする母。
とても楽しそう。
 
私たち姉妹がいるときの母は、
ハーモニカを吹く父と一緒に曲を
楽しむってほどではないのに、
この時は生き生きと表現を楽しむ母。
それを隣で実感した父は、
母のために母が気に入ったスキーを
何度も吹いて。
他のリクエストにもたくさん応えて
くれて、母の反応がいい曲だけを
なんどかリピート。
こんなに調子のいい楽しそうな両親を
みたことがあったかな?って感動した。
 
こんな機会に恵まれるなんて、
両親が亡くなったときに思い出される
素敵なワンシーンだ!
と不覚にも思ってしまったら、
妹次女も同じ気持ちだって(笑)
 
いつもよく笑う家族だけど、
今日ほど幸せを実感したことは
なかったな。

幸せはすぐそばにあり、
家族ひとりひとりが素直な時に、
実感できるものらしい。
IMG_20161105_224711389.jpg
~~~~~~
松元佳子