認知症両親の介護生活を円滑に送るためのコツ。
それはできないこと、わからないことを確認しても、
口に出して相手の不安な気持ちに追い打ちをかけない。
それができなくても、カバーできる方法を
調べる、考える。
その方法を、自分らしく相手らしくアレンジして
お互い心地よいと感じるようにしていく。
あれもこれもできないと不安な相手の
できること、いいところをたくさん見つけて、
「大丈夫、あれもこれもできるじゃない!」
と自信をもってもらえるように話す。
このポジティブがつらくなるのが介護生活だけど、
24時間常にそうしようと思わなくていい。
午前中だけ。
食事の前後だけ。
トイレのときだけ。
日常生活で生きてくのに
最も必要なことだけ、
お互い励ましあう。
そんなつもりで。
ポジティブとバランスをとるように、
本音でネガティブな話題も、
したっていい。
ただし、夜寝る前にはしないこと。
お互い気持ちよく一日が終われないから。
やっぱり一日の終わりは今日に感謝したり、
うれしいことを思い浮かべたいもの。
こういうことを日々続けて数年もたつと、
相手のいいところを見つけるのが特技になる。
何気なくできることが、
すごいことだって思える。
できないことも、「しょうがないよ!」
ってすぐ忘れられるようになる。
人生がお得になります。
認知症っていうと、脳の老化現象。
これまでなんなくできていたことが、
あれ?なんだった?と忘れてしまったり、
段取りを考えられなくなったり、
すっぽり記憶がなくなっていたり、
日常生活の習慣が徐々にできなくなっていく。
すると、
「死へのカウントダウン」と憂鬱になる。
心配、不安、恐怖でこころがしめられ、
負の感情でいっぱいになっていく。
そうなると、
ますます症状が悪化。
いことなんてありゃしない。
相手も自分もどんどん落ちる。
だったら、
いいところをみつけて、
できることをしていくのが現実的なんだな。