認知症といっても、様々な種類がございます。

わが父は50代で脳卒中を患い入院、リハビリし、運よく職場復帰し定年まで勤めることが出来ました。

ざっくり書くとその後遺症のようなボケが血管性認知症。

右半身マヒからリハビリでほぼ日常生活に支障ないまで回復。

しかし母の若年性アルツハイマーでストレスが溜まって、徐々に脳のいたるところが損傷、年々身体機能が衰えて、歩く速度が急激に落ちていきました。

(脳の損傷した部位により症状は異なります)

そのピークに達したころ、ボケの症状も出てまいりました。

2011年秋から冬にかけて。

 

わたしは運転しないので、マイカーがなく。

当時実家に公共交通機関で3時間以上かけて通っておりました。

父が通院するときは実家からタクシーで同行。

タクシー会社へ電話するのは父の役目。

コールセンターのおなじみのお姉さんと流暢な会話後、タクシーを頼み受話器を置いて振り返って。

 

父:タクシーを呼んだけ?

私:うん、今電話してくれてたよ?ありがとう!(平静)

 

前例(母)があるため、『ぎょぎょぎょぉ~~~~~~!』となるべきところを、スルーしてしまい、逆に父がパニックに!

 

父:電話したけ?しちょらんど(してないぞ!)電話せんと!

私:え?また電話したら2台来るけど、別々に行くのけ?

父:(呆然としながら)まさか!

 

でも後で自宅に帰って、ついに父までもかー、母くらいまでなっちゃうんだろうか?二人とも重症になったらどうなるんだろう私、という不安と恐怖に襲われたのでした。

 

その前の段階はというと、通院付き添いは病院で待ち合わせだったのですが、通院日を忘れカレンダーで確認できなくなった(つまり自分で自覚して、確認するということができなくなった)ので、自宅から付添ということに。

 

血管性認知症のボケというと、こういう感じではじまるといえるんじゃないでしょうか、このころから認知症治療薬の処方がはじまったので。

 

どうでしょう?

これは普通の物忘れレベルじゃないということ。

電話の例でしたが、これが食事だったりするということです。

自分では、忘れたことを気づかないが頻発しはじめる。

ちょっとした物忘れでびくびくするのはやめましょう。

それは、ただの老化です。