認知症の家族を持つ人の悩みの原因は、相手の行動心理が理解できなこと。

 

認知症の家族をもつ私だって、認知症という事実はショックだし、不安だし、いらいらします。

「なんでわたしが・・・。」

いろいろあります。当然です。それが普通です。

 

では、相手は?

認知症の本人は、自分のことがわかっています。

だから、自分に対する家族の対応がつらい。

自分自身に自信を失い、家族の反応に苛立つ。

 

もし、自分がそうなったらどう思う?と自分に問いかけてみたことはありますか?

いらいらして当然ですが、ここはお互いの平穏な日常のためにじっくり問いかけてみましょう。

 

お互い家族です。

自分を認めてもらいたい。

敬意を払ってもらいたい。

同じ思いだと思いませんか?

 

相手を知り、原因をなくすことを優先するために観察しましょう。

 

相手を知るために、相手の生活史を書いてみましょう。

 

あなたが聞くことに意味があります。

一度に聞かずに、毎日ちょっとずつでもいいし、家族みんながいるときに聞いたり。

そういうことができる状態ならぜひ。

嫌な思い出でヒートアップしすぎないよう、そこだけは注意してください。

だけど嫌な思い出はキーワードになることでもあるので、メモは忘れずに。

 

いつどこで生まれたのか?

幼少期から成人するまで、実家を離れるまで、家族とどんな生活をし、どういう風に育ち、学校ではどんなことをして、どんな友達がいて、楽しい思い出、悲しい思い出があって、・・・。

社会人になって、どんな仕事にどんな理由でついて、頑張って。

伴侶と出会って、どんなところが好きになって、・・・、結婚して。

子供ができた時の喜びや、子育てのあれこれ。

いろんなことがあったはずです。

懐かしい思い出話を聞くチャンスです。

 

そんなお話を聞けない場合だってあります。

そんな時は、周りの人に聞きましょ。

思いもしない相手の一面を知って、びっくりすることも楽しいですよ?

逆もあるかもしれませんが。

 

次は、日常生活のリズムを観察。

朝起きてから、夜寝るまでの、行動記録。

 

続いて、どんな時に○○、そのパターンはあるか?

・物忘れする

・同じことを何度もいう

・怒りっぽくなる

・怒り出す原因の行動言葉

 

できないことは何?

 

気が付いた時に時々観察したことを記録しておくと、パターンがわかるので対処しやすくなります。ただ、理由がないときだってあることをお忘れなく。

 

まとめると。

認知症の家族は、これまでの自分と相手の立場が逆転してプライドが傷ついてるかもしれない。

だから、生きてる張り合いを作ってみよう。

・誰かに頼られる喜びを感じてもらえること。

・役割があること。→自尊心を守れる。

 

人は誰かの役に立って生きてる喜びがあるのだと思うのです。

できることをしてもらう。

なにもできないと決めつけない。

そんな心の柔らかさを持てる日々が過ごせたら、自分も慰められると思いませんか?