(66)そう言うと、そうかなぁ~・・・といった顔で | すずめがチュン

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アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

妹は、ため息をつきながら


 「だってさ・・・あれから全然、夢にでて来ないよ」と言った。



「でも・・・会ってるんだと思うよ、毎日」


 「そうかなぁ・・・・」


「覚えてないだけよ、他にやってるコトがいっぱいあって


 宇宙船の中で、いろいろ勉強してるでしょ・・・そう思わない?」


 「あ、それは思う、時々夢の中で、『そぉ~なんですか!』


   とか、言ったりしてるもんね・・・確かに」


「でしょ、もうスゴいこと勉強してるんじゃないかなぁ、今まで聞いた事も


  ないような事ばっかり、多分」


  「覚えてないけどね、なに聞いたのか・・・」


「うん、時たま、欠けらだけ頭に残ってたりするよね、気になるから


 もう、調べまくるけど・・・・


  「で、答えがわかるの?」


「これだ!という答えには、あんまり辿りつけないけど・・・・・


 調べるうちに、へぇ~~っ、というような事を たくさん知るわけよ


   夢の中から、持ってきた言葉がきっかけでね」


  

  「あ、そうだね・・・ほらこの前教えたでしょ!・・・シーシン」


「シーシンね! タイの王様の名前だったよね、アユタヤ王朝の」


  「そうそう、・・・あれ、お姉ちゃんがネットで調べて


   教えてくれるまで、人の名前だというのも知らなかったし」


「お家騒動で、最後は処刑された人よね・・・・


 山田長政という人知ってるでしょ、あの人も関係してたみたいよ」


  「そうなんだ!・・・・でもさ、ダレと話してたんだろうね?」


  

「・・・案外、本人だったりして、」


  「すごい!シーシン殿下と、てこと?」


「もうひとり、この頃だと、ほら・・・・あの加藤清正公もいるのよ」


  「へぇ~~っ!、もしかして、」


「うん、清正公はハイヤーセルフでしょ、あんたの


 もしかして、もしかしてねぇ・・・そうかもよ」


  「おお、いいな・・・・うん、でもどっちだろ?」


「あの頃、清正公もベトナムとかに行ってると言う話しもあるし」


  「そうなんだ、・・・・でも、覚えてないのよ


   ・・・・会いたかったのに、清正公!」


と、いつの間にか、ツインフレームさんなど、どこかに


   行ってしまっている。



「ツインフレームよりも?」


  「そぅ言われると・・・・やっぱりツイン・・・とか言うと、悪いね、清正公に」


   と小声で言って、辺りを見回した。


「うん、今、ゥオッホン!て、咳ばらいが聞こえたような」


  「フフ、牟田のじいちゃんみたいな?」


「そう、そう」



  「ツインフレームってさ、ほんっとに・・・完璧だよね!


    ・・・・特に・・・何ていうんだろ、あの目、」


「もう何もかも、わかってるよ、っていう目でしょ・・・自分の全部が


  受け入れられて、その中にすっぽり入っちゃってる感じの、」


  「そう~・・・もう、言葉なんていらないのよ、いいな~・・・」



「ねぇ~でさ、会ってから思うようになったんだけど・・・自分達って、多分


  意識の深~い処で、そういう相手がいるってことを知ってるんじゃないかな」


記憶に残ってるんじゃないかと思う・・・・・だから、


   誰と恋愛しても、結婚しても


 ・・・いつか、どこか違う?、と思い始めるんじゃないかな、って」


  「そういう事か、なるほど」


「無意識に、ツインフレームという、相手の面影を


 一生けんめい追っかけてるのよ、」


  「完璧なね、だとしたらダレが相手でもダメじゃん、


   ・・・・・かわいそうに、」



「モアイさんとか、おにいちゃんとかでしょ、」


  「うん、勝ち目のない相手と比べられてさ、ダンナさんさせられて」



「そう思うと、ちょっと申し訳ない気持ちがしてくるんだよね」


  「ちょっとね・・・でもさ、モアイさんとか、ウチのおにいちゃんにも


   ツインフレームがいるわけだし」


「そこよ、


  あの人たち、ツインフレームっていうのを知らないでしょ、


   聞いても信じないし・・・・きっと、


     だから・・・・・・・・会えるかなぁ?、会えると思う?」



  「ムリか、」


「ね、・・・・・、かわいそうだから少し、優しくしてあげないとね、


  頑張ってくれてるし、」


  「あたしは、優しくしてるけど」


「あ、そぅ。」





   つづく