ある日、彼は夢を見た。
見知らぬ天井。
それもそうか、これは夢だ。
いや、そこには雲一つない透き通るような青空が広がっていた。
懐かしい青空である。
彼は無我夢中で遊んだ幼少期の自分を思い出した。
こんなにゆっくりと見るのは何年振りだろう。
この青空を、いや、見覚えのある天井とも言うべきだろうか。
節々が痛む。体が思うように動かない。
彼は金縛りにあったのだろうか。
もう一眠りつこうとするや否や、
彼は聞き覚えのあるメロディーを耳にする。
鉄腕アトムのオープニングだ。
実は、彼は夢を見ていなかった。
現実の世界にいたのだ。
その場所は、東京都新宿区高田馬場ロータリー。
時間は朝9時、
そろそろ朝食の吉そばでも食べに行こうか。
私は早稲田生である。