"Rising" 松浦孝亮オフィシャルブログ Powered by Ameba -63ページ目

Justin Wilson

皆さん、すでにご存知かと思いますが、先日8月23日のインディ@ポコノのレースで終盤クラッシュパーツがジャスティンのヘルメットに当たり、病院に運ばれましたが医師の必死の治療のかいもなく亡くなりました。

彼とは一緒にレースはしていませんが、2008年からインディカーの解説をやるようになり彼の素晴らしいレースを何度も見ました。

トップチームで戦う事の少なかったジャスティンですが、チャンプカーとインディカーで通算7勝。

デールコインで優勝など、なかなかできない偉業を成し遂げてきました。

やっと、アンドレッティオートスポーツというビッグチームに入れた矢先の出来事でした。

ポコノのレースは自分が松下信治のGP2のアドバイザーをしており、ベルギーGPが終わり彼と一緒にパリに着き、ホテルでテレビを付けたらインディ@ポコノの残り20周というところでした。

普段、旅先ではほとんどテレビを付けない僕が何故テレビを付けたんだろう?と思います。
まるで、レースの神様が僕に何か伝えようとしていたのかもしれません。

2011年のダン・ウェルドンの時もそうでした。
僕が解説をしている時で、生放送中なのに涙してしまいました。

ジャスティンには小さな子供が2人もいます。
きっと、「パパ!頑張ってね~~」と言って家を出て行ったに違いありません。
うちも、レースに行く時は必ず娘が玄関まで見送ってくれます。

インディカーが危ないから?
ただ、運が悪かったから?
レースとは危険なのか?

僕には分かりません。

今回の出来事は、ジャスティンにはまったく非がなく、セージ・カラムのクラッシュの破片(ノーズコーン)が偶然にも運悪くヘルメットに当たってしまった。

テレビで見た時は、破片を踏んでタイヤがパンクした?と思いました。
変なぶつかり方でしたからね。
その後、セージ・カラムは映したけどジャスティンの映像はなかった。
その時に僕は嫌な予感がしていました。
テレビではディレイをかけています。
本当にヤバイ時は映しません。
そして、次に映ったのはヘリコプターでした。

パリを発つ時はまだジャスティンは意識不明の状態とのニュースでしたが、羽田空港に着陸し携帯の電源を入れたら、関係者からジャスティンが亡くなったと連絡が来ていました。

本当に残念でなりません。
僕がアメリカに行ってから3人目です。
ポール・デナ(2006)
ダン・ウェルドン(2011)
ジャスティン・ウィルソン(2015)

もうこれ以上こんなニュースは見たくないです。

ご冥福をお祈りすると共に、残されたご家族に心からお悔やみ申し上げます。