子供のどこを認めてあげるか
大人は短所を見つける
大人は、子供の粗探しが得意で短所ばかりが気になります。
そして常に
『ここがダメだ、あれがダメだ』
とボヤいてしまいます。
しかし、見方によっては長所が活かしてきれていないところが短所として目に映ることもあるのです。
短所ばかり見ていると
しかし大人が短所ばかりを見ていると子供はどうなっていくでしょうか?
何か一つをマスターして長所が出来ても、大人はそれを認めることをせず、次の短所を探して指摘し続けていると
『自分は短所しかないダメな人間なんだ』
と子供は思い始めるでしょう。
すると子供の心の中には、強い無力感が生じてしまうのです。
大人が長所を見つける
それでは逆に長所を見つけてあげると子供はどうなるでしょうか?
ここでいう長所とは、現在発揮しきれている部分だけではなく、今後伸びるであろう資質の部分も含まれます。
それでは私のラグビースクールでの実例を挙げてみましょう。
私が担当した子供で身体の大きなS君がいました。
小学6年生で体重が86㎏もあったのですが、性格は大人しく優しい少年でした。
身体が大きいので、当然走ることが苦手で、持久走をすると他の子供達に追い越され周回遅れになるほどでした。
そこで私はS君に、こう話しました。
『お前は走るの苦手やろ?それなら走ってトライを取るのは他のD君やN君に任せてしまえ。その代りにお前にはこの大きな身体がある。お前が真正面からボールをもって突っ込んできたら誰も止められない。だからお前は相手を押し込む時が来たら、ここが俺の仕事場だと思って、他のチームメイトを押しのけてでも押して押して押しまくれ!!』
S君は自分自身では短所だと思ってた大きな身体が、実は大きな自分の武器になる長所だったんだということに気付いたのです。
それからというと練習でも試合でも、押し込む場面が来るとS君はチームメイトに『どけ~!!』と叫んで頭からグイグイ押し込みトライを取れるようになったのです。
長所であると認めてあげる
このように大人が『長所である』と認めてあげると、子供もそれが自分の長所だと自覚して、さらにそこを最大限に伸ばしたいと考えるのです。
それは子供にとって大きなモチベーションとなるのです。
『君の身体にはすごい潜在能力があるんだよ』
と言われるか
『君は身体がデカいだけで役に立たない』
と言われるのでは大きな違い出てくるのは当然のことなのです。
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