今回のテーマは成長期アスリートに関連する話題として
「子どもの発育・発達」についてです。
「発育」と「発達」は用語として意味が異なります。
発育→身長や体重の増加など、人間としての形の変化
発達→知能や運動能力などの機能的な変化
子どもの運動能力向上には,発達を促す適切な経験を与えることが大切です。
今回は子どもの発育・発達について、流れに沿って理解しましょう!
①基本的動作能力の獲得:幼児期
幼児はまだ脳・神経系が未成熟なので、基本的な体の動かし方を覚えていく時期です。立つ・歩く・走る・登るといった基本的な動作が一つずつできるようになります。この時期は日常動作や身体を使った遊びなどを通じて様々な体験を積むことが大切です。
②基本的動作能力の発展:小学校低学年頃
次はさらに応用的な動きを身につけていきます。例えば走りながら曲がる、急な方向転換、跳ぶといった動きをスムーズにできるようになります。一つの競技の動きに限定しすぎずに様々な外遊びやスポーツを体験させたり、鬼ごっこなどを通して多様な動きを経験させることが大切です。
③専門的スキルの習得:小学校中学年〜高学年頃
応用的な動作ができる頃には、神経系がかなり発達してイメージ通りに体を動かすことができるため、競技の専門的スキルが高まります。この頃からクラブ活動などが活発になり、どんどん上達してくる頃だと思います。しかし骨や筋肉は未成熟なので、練習量を増やしすぎると傷害が発生します。運動の「量」よりも「質」が大切です。
④運動能力の向上:小学校高学年〜中学生頃
いわゆる「成長期」にあたるこの時期は呼吸・循環系も大きく発達する時期で、これまで獲得してきた動作を長続きさせる持久力や、敏しょう性が高まります。同時に急激な身長増加が起こるので、オスグット・シュラッター病などの成長期特有の障害が生じやすい時期でもあります。大きくなっていく体を上手に使えるように、ストレッチや動きのトレーニングをすることが大切です。
⑤筋力やスピードの向上:中学生後半〜高校生頃
この時期には筋肉が大きく発達します。骨の成長は徐々に終わり、より力強い体へと変化していきます。ストレングストレーニング(筋力トレーニング)を導入し、動きに力強さを求めて練習していくことが大切です。
図:身長の年間増加率(線)と能力アップのタイミング
(http://www.admkids.com/page/show/1785498-v-velocity-in-phvより引用)
子どもの成長は個人差が大きいので年齢だけで考えず、まず基本的な体の動かし方を学習し、その後専門的な動作を学習し、そして敏しょう性や持久力、筋力を高めていくという一連の流れが大切です。子どもの運動発達の全体像を意識した上で、今の時期だからこそ伸びる能力を考えることが大切です。それは子どもの適切な成長を手助けし、さらに傷害を予防し、結果としてスポーツ選手としてのパフォーマンスアップに繋がります。
成長期アスリートに関わる方々には、ぜひ知っておいてほしい情報です。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
