ロートレックとベル・エポック

PARIS-1900年

ドガ、マネ、ミュシャンらの美しき時代

 

会場は夏休みに入った画材を持った大勢の学生さんと学芸員さんの解説もあって…

オールド・パリのよき時代 楽しんできました。

 

1900年パリ万国博覧会は文明文化の粋を集結させた一大イベントとして開催された

街は享楽的な雰囲気があふれ、世紀末から象徴主義、アール・ヌーヴォーが最盛期を迎え、ジャポニスムが持て囃されて

「ベル・エポック(よき時代)」の到来… 

本展は、この時代の大衆文化であったポスターを芸術の域まで高め、後世に大きな影響を与えることになったトゥールーズ=ロートレックをはじめ、ミュシャーやドガなどの作品の数々…

 

エントランスの大型ポスターが、1900年パリ万博の会場に誘ってくれた

 

注目したのは、アール・ヌーヴォ様式、浮世絵の影響で描かれた歓楽街や劇場

女性たちの装いや生活にいたるまでを描いた。

作品からは、作者・モデルの心情までも読み取れる

 

 

トゥールーズ=ロートレック

 

マルセル・ランデ嬢の胸像

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック作 石版画

 

ヴァリエテ座に出演した当時の大女優 ロートレックが足蹴に通った

オペレッタ「シリベリック」当時の衣装

 

ディヴァン・ジャポネ(日本の長椅子)

画面の構図 人物を中央に斜めに横切る背景は浮世絵の影響を感じる

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック作 石版画

 

ベル・エポック時代の流行カフェ・コンセール(音楽喫茶)のひとつ「ディヴァン・ジャポネ(日本の長椅子)」

の開店案内ポスター

黒ドレスの女性はロートレックお気に入りの踊り子ジャンヌ・アヴリン

 

サロメ(エスタンブ・モデルヌ)

アルフォンス・ミュシャ作 石版画 

 

エグランティーヌ嬢一座

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック作 石版画

 

フレンチカンカンの一座4人組のロンドン公演のポスター

踊り子の並び順など細かな指示された手紙が残っているがロートレックはそれに従わず自由に描いている。

その表情は冴えず仲間を横目で睨んでいるような…

やがて4人組は嫉妬がもとでこの公演後解散してしまった。

ロートレックは一座の将来を予見していたかのよう…

 

 

メイ・ミルトン

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック作 石版画

 

「ムーラン・ルージュ」で活躍していたイギリス生まれの踊り子メイ・ミルトンが

アメリカ公演に向けてロートレックに依頼したポスター

 

 

 

 

 

金曜日の宵

アンリ・ジェルベクス作 カンパス画

 

 

 

 

天球儀の見える万国博覧会 会場 1990年

 

Charles Trenet - L' Ame Des Poètes(詩人の魂)

フランスの歌手・作曲家のシャルル・トレネ(Charles Trenet)によって1951年に作詞・作曲された歌。

 

時代は50年ほど違いますが、自分にとってオールド・パリはこの曲 最初に聞いたのは1958年頃?

『あのね むかし むかしね… 名もなき旅人が町に訪れて この歌を…』

最後の歌詞「バカボン(孤高の旅人)」 天才バカボンのパパは此処から?

 

パリの中心街 いつも賑やかな大通り 1900年

 

パリ9区 午前2時のダンスホール「タバラン」1900年

 

整然と行く馬 馬車 人 凱旋門に続くブーローニュの森大通り 1900年

 

パリ万国博覧会 会場全景とセーヌ河

 

パリオリンピックの記事にビックリ!!

第2回パリ大会は万国博覧会の付属大会として開催された!!

いまの大会とは異質のもの…

 

林忠正氏

パリ万国博覧会を機に通訳として渡仏 美術工芸品にも精通

 民間出身者初の日本事務官長に抜擢される

西欧のジャポニズムを陰で支えた功労者であるが、歴史には裏表があるもの

日本の貴重な文化財を海外に持ち去ったという評価と

大英博物館・ルーブル美術館などに大切に保管され、研究されて日本文化を世界に広めた功績… 

アールヌーボー全盛からアールデコに移り、そして芸術の中心はパリからニューヨークへ移っていく…

時代は人の嗜好によって変わるもの ベル・エポック(よき時代)がイイですね!

ガラス作家にはエミール・ガレが居て、レオナール・フジタが居て、少し待てばシャンソンのエデット・ピアフも…