予定通りの入院。
もう、なんだか、感情の全てを今までの人生で使い果たしちゃって(笑)もはや、驚きも動揺もない自分に驚き
私もいつの間にか父親を赦せてたんだな。長い年月かかったけど‥
意識朦朧でひたすら寝巻きの裾を、まるで漁網の修理をしているかのような手つきでずっとずっと、いじっていた。
そこまで身体に染み付いていた、漁師という過酷な職業。
今朝早くも回復してきて、凄い勢いでお昼ご飯のお粥をかきこんで、看護婦さんに笑われてた。
いつまでも、いや、老いていくに従い、子供に戻っていく父親。
いや、私にも確かにこういう一面在るよね、なんて思いながら。父親の中に自分の存在を確かめたりして。
嫌いで嫌いで仕方無かった、横暴なあの父が、今はこんなに小さく、まるで子供みたいにワガママ言って…
あー、みんなこんな風に親の老いを認めていくのでしようね。切なくて悲しい。
もう頑張って無理しなくていいんだよ。あなたのいつまでもダメな、癇癪持ちの娘は、ほら、こんなに幸せになってしまったから。気にしなくても大丈夫。
そんな風に心の中で声かけて。
自分の身体と上手く付き合う事だけ考えてくれたらいいのにね。
また多分元気になったと勘違いして(笑)アレコレ世話を焼きたがるから、心労が溜まって、心臓に負担かかるのに。
穏やかに。最期まで。
やっぱりこの親にしてわたしあり、だなって、ふっと笑いがこみ上げてきた日だった。こういう一面も、わたしはやっとこさ好きになれたからね。