釜山からの直行便、約5時間で“セブ島”へ着く。今年の秋の海外研修(10510日)は“セブ島”(フィリピン)を選択・・・・・、その雑感。


 フィリピンは、ルソン島・ビサヤ諸島・ミンダナオ島などを中心に、大小合わせて7109の島々からなる多島海国家。面積は約30万k㎡で日本より少し狭く、人口は約9200万人。日本との時差は一時間遅れ。通貨はペソで、1ペソ≒2円。


 “セブ島”は、ビサヤ諸島のほぼ中心に位置し、近年におけるリゾート地としての成長は著しいものがある。釜山からマクタン・セブ国際空港へ直行便があり、九州からは成田から飛ぶよりも便利である。


 セブといっても、空港も多くのリゾート施設も、セブ島とは橋でつながっているマクタン島に集中しており、私たちの宿泊先であるマリバゴ・ブルーウォーターホテルもその白浜の一角にある。


 バリ島のときもそうであったが、朝の目覚めは鳥たちのさえずり。夜中のスコールのせいだろうか、とてもすがすがしい。朝のバイキングも食欲バッチリ。バルコニーで外の景色に浸りながらの読書も快適だ(でも、ゴルフ、スパ、ショッピングなどで少々の読書の時間しか取れなかったのが残念・・・・・)。


 しかし、リゾート敷地の囲いの外へ一歩出ると、セブ地元の現実がある。津波が押し押せると跡形もなくなるような、バラック風の家屋が立ち並んでいる。家族の平均が7~8人というから大変な生活ぶりだろう。


 交通の足は、車とバイク。通勤ラッシュのときの渋滞はけっこうひどい。住民の足として活用されているのは、ジプシーと呼ばれる乗合タクシーで、どこででも乗り降りができるらしく、頻繁に走っている。停車場が決まっていないので、急ブレーキが多く、危ない。しかも、信号や横断歩道がないので、人は道路を横切るや、バイクは車の合間をすり抜けるやで、クラクションの音は止まない。事故しないのが不思議なくらいだ。


 街には、子供たちや若者の姿が溢れている。そのせいか、街に勢いを感じることができる。一家族56人ほど、子供を生むそうだ。それと、セブシティには、SM(シューマート)とアヤラというびっくりするくらいに大きいショッピングモールがある。土・日だったせいか人混みの凄かった・・・・・。初任給は15千~2万円だそうで、散髪代が30ペソ(約60円)だそうで、相当物価は安いと思う(観光客や日本人がいくとことは、どこも高い)。


 街の喧騒には、良くも悪くもアジアの勢いを感じさせてくれる。人口はもっと増えるだろう。10年もすれば、セブも、もっと都会化してしまうのだろうか。そして、日本は?

(H23.10.10)

去る91617日、『IG後継者塾』(第2期生第7講)を終了したところである。早いもので、カリキュラムも後半戦に突入した。


 今回は、組織論。小生による『リーダーで組織は生まれ変わる!』という導入講義のあと、下記のテーマごとに準備された13項目の質問に関して、いつもの要領でグループ討議を行った。


 ① 「組織とは何か?」、② 「人材育成」、③ 「コミュニケーション」、④ 「リーダーシップ」、⑤ 「組織と個人の関係」。


 いずれも、組織を率いて、組織の成果をあげるようとするとき、リーダーとして直面する重要な課題である。今回は、すべてのテーマの基盤となる“コミュニケーション”について考えてみたい。


 職場における良好な“コミュニケーション”は、あらゆる組織において最大の関心ごとの一つであるが、これといった決め手がないまま、放置されているのが現状であろう。


しかし、放っておくと人材の流出につながり、組織の生産性は確実に低下し、いずれ崩壊の危機となるので、真剣に考える必要がある。


 まず考慮すべきは、“コミュニケーション”とは受け手の行為であるということ。受け手の理解が得られないかぎり、時間と労力の無駄である。人は誰が言ったかで、聞き入れたり、聞き入れなかったりするので難しい。犬猿の仲になってしまうと、個人的な感情を優先してしまうで、たちが悪い。“コミュニケーション”の発し手は、常に自らの要求が受け手の価値観、欲求、目的に合致しているかを考える必要がある。


 それから、職場の風土そのものに問題がある場合がある。組織の理念や目的、ビジョンが共有されておらず、お互いを理解しあう基盤がないのだ。AとBは同じ現実をみているにも関わらず、異なる側面を見ているのである。“コミュニケーション”が成立するには、お互いに何が見え、それがなぜであるかを知る必要がある。


 IGグループでは、目標管理を実践している。全体の基本方針と目標を定め、各分社・部門ごとに行動指針と部門目標を決めてもらう。そして、各人が自分の考えで個人目標へと落とし込む。


 その結果、トップである私の期待と部門長の考えが一致することは稀である。もちろん、部門長と部下との関係も同じであろう。それは当然であって、お互いの違いを認識しあうこと自体が、“コミュニケーション”の第一歩である。


 組織における“コミュニケーション”は、テクニックではない。組織のあり方として取り組むべきことであると考える。

(H23.9.19)

 毎朝、当番制で実施している3分間スピーチでの話題。


 当番のY君が、「新規顧客の拡大目標を達成したのはいいが、既存顧客への時間が取れずサービスの低下を招いているのではないかと心配している・・・・・」というようなスピーチをしていた。


 聞いていて、彼の成長ぶりを実感。というのは、目標に対して真剣にチャレンジしていると、その成長過程で必ず直面するのが“トレードオフ”の問題だからである。しかし、この壁を乗り越えてこそ、一人前だ。(乗り越えると、見る次元が変わる)


 “トレードオフ”(trade‐off)とは、二律背反の状態あるいは関係のことである。一方を追求しようとすると他方を犠牲にせざるを得ない関係のこと。つまり、「こちらを立てれば、あちらが立たない」という、両立しない関係性のことである。


 実は、私たちの日常性は“トレードオフ”の連続だ。3分間スピーチの例も含めて「時間の使い方」は、その典型だ。「遊ぶことを優先してしまうと、勉強がおろそかになる」「仕事と家庭と、どっちが大事なの?」・・・・・。


 経営課題でいうと、在庫管理には必ず“トレードオフ”がつきまとう。在庫を減らすと欠品が生じ、売りの機会を逃す。逆に、在庫を増やすと、売れ残りが生じ、デットストック、金利負担など余分なコストがかかる。


 ドラッカーは、「集中こそ戦略の基盤である」として、戦略の重要な要素の一つとして「集中」をあげている。「集中」とは一つを選び、残りを選ばないことを明確にすることだ。これも“トレードオフ”に他ならない。



 さらに、「集中の決定にはリスクが伴う。それこそ本当の意思決定である」と述べ、目標間の“トレードオフ”について十分に検討すべきだとし、次のように助言している。



 「目標を設定するには3種類のバランスが必要である。目標は、①利益とバランスさせなければならない。②現在と将来をバランスさせなければならない。③異なる目標を互いにバランスさせなければならない。そのためには、目標間の“トレードオフ”が必要となる」。



 どうだろう?IGグループでは、ちょうど次年度の行動計画を立てているところであるが、目標間の“トレードオフ”の問題について、どれだけ深く考え抜いた内容になっているだろうか。バランスとは、全体と部分との関係性、優先順位をつける際のリスク計算などの要素が出てくる。それは、理念・目的という組織の原点に立ち返って考える機会でもある。



 このように考えると、“トレードオフ”とは価値観の問題であると考える。



(H23.9.26)

少し長い引用であるが・・・・・。


 「堅い皮膚で支えられている生物は、ある一定の大きさと複雑さ以上には成長できない。陸上生物は、それ以上成長するには“骨格”を必要とする。しかるに、皮膚が“骨格”に進化することはない。両者は発生源が異なる異質の器官である」(ダーシー・トンプソン)。


 ピーター・F・ドラッカーが、組織の持続的な成長にはマネジメントがいかに重要であるかを説くために、氏の大著『マネジメント』の中でイギリスの生物学者の説を比喩的に引用したものである。実に、いい得て妙である。


 いうまでもなく、堅い皮膚で構造を支えている昆虫とは、オーナー経営者がワンマンで経営する企業のことである。そして、“骨格”で支える脊椎動物とは、トップマネジメント・チームを擁する企業のことをいう。


 大変、多様性、混沌、そんな環境の中で、多くの中小企業が苦しんでいる。明るい未来図が描けないという。今までのやり方は通用しないのではと不安だという。ワンマンの神通力が失せたのだろうか、元気がない。


 「今は、不況。そのうち景気が戻ってくれば・・・・・」という景気循環論のパラダイムは捨てなければならない。もっとも危うい考えだ。環境のせいにしていては何も変わらない。むしろ、状態は悪化するだけである。


 「激変の21世紀は、中小企業の時代。なぜならば、変化に柔軟かつスピーディに対応できる創造性に富んだ経済主体としての存在こそが中小企業の特徴だからである」ともてはやされて10年たつ。なぜか、減少の一途。


 なぜ、多くの中小企業がその特徴を活かせないで衰退しているのだろうか?

 解は、皮膚と“骨格”の違いにある。組織の構造を皮膚から“骨格”へ転換できずのいるのだ。つまり、特徴を活かすためには、マネジメントの組織化が必要なのである。


 101日に、IGグループの新年度がスタートした。今年の基本方針は、「エグゼクティブになろう!」である。メンバーの一人ひとりにエグゼクティブとしての自覚をもって、思考し、行動してもらおうという方針だ。エグゼクティブとはマネジメント思考ができる人材という意味である。マネジメントとは計画と実践の統合であり、組織のなすべき成果へ責任を負うということである。


 IGグループの主力商品である「MAS監査」は、皮膚で支える経営から“骨格”で支える経営へと組織をイノベーションすることが目的である。

 組織の衆知を集める、“骨格”経営へ変身してみませんか!

(H23.10.3)

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