小佐部明広のブログ「舞台のために」

小佐部明広のブログ「舞台のために」

舞台の演出や脚本。札幌。
「クラアク芸術堂」代表。

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「この国は誰のもの?」って話をさせてもらいたいんだけどさ。
 

今まではさ、国のことを決めるのは天皇だったわけよ。
つまり、この国は天皇のものだったわけ。


で、一人がそういう超強いパワーを持ってると、
パワーのない俺たちは逆らえないわけね。


で、誰も戦争を止められなかったわけ。



だから、これからは俺たち国民が国のこと決めようぜって話。
この国は俺たちのものってこと。




じゃ、天皇はどうすんのって話なんだけど。



なんかなくすのもあれだし、
でも、天皇が政治に関わるとまたヤバいことになるかもしんないよね?

じゃあまあ、間をとって、
俺たちのシンボル的なものにするってことにしようぜ。
俺たち、そうすることに決めたわ。




ちなみに天皇が死んだあと、誰が天皇になるかって話だけど、
細かい話はここですると長くなるから、詳しくは別んとこに書いとくわ。



天皇が国に関わることを勝手にやり始めると
また暴走するかもしれないから、

それについては、俺たちの代表者が選んだリーダーと、
その右腕たちが責任をもって、アドバイスしたり許可を出したりしようぜ。
 

あと、天皇は、国の運営とかには一切口出しはできないようにしとくぜ。
それ以外の、たとえば天皇はお祭りとか儀式はしていいよ。
キツかったら、誰かに任せてもいいよ。



天皇は、俺たちの代表者が選んだリーダーに「お前がリーダーだ!」って言ってくれ。

そして、リーダーと、その右腕たちが、
俺たちの権利を守ってくれるでけえ組織のトップの人を選ぶから、
そいつに「お前が、国民たちの権利を守ってくれるでけえ組織のトップだ!」って言ってくれ。


あと天皇は、
「なんか皇居広すぎるから、半分くらい誰かにあげちゃおうかなぁ」とか、
「なんか皇居もっと大きくしたいから、誰かの土地買収しようぜ」みたいに、
勝手に自分の家のものを、あげたりもらったりするのも禁止ね。
 

そういうことは、俺たちの代表者が話し合って決めるね。


(→次回:Episode2~戦争やめまーす~)




【用語解説】
国のことを天皇が決める〈天皇主権〉
国のことは俺たち国民が決める〈国民主権〉
天皇が死んだあと誰が天皇になるか等を決めておく別のルール〈皇室典範〉
俺たちの代表者〈国会〉
俺たちの代表者が選んだリーダー〈内閣総理大臣〉
リーダーとその右腕たち〈内閣〉
国民たちの権利を守ってくれるでけえ組織〈最高裁判所〉

 

 


【参考】
第一章 天皇
〔天皇の地位と主権在民〕
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

〔皇位の世襲〕
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

〔内閣の助言と承認及び責任〕
第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

〔天皇の権能と権能行使の委任〕
第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

〔摂政〕
第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

〔天皇の任命行為〕
第六条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

〔天皇の国事行為〕
第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 衆議院を解散すること。
四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行ふこと。

〔財産授受の制限〕
第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

よう兄弟。俺たち今までいろんなことあったよな?
その経験を生かしてさ、俺たちはルールをつくったんだ。
この国が、俺たちの理想のためになにをしなきゃいけないかってルール。
そして俺たちにどんな権利があるのかってルールさ。

ちょっと自分語りとか入っちゃうけど、そこんとこよろしく。

 

 

【Episode0~俺たちの理想を語ろうぜ~】


 

日本にも戦争ってあったじゃん?
なんか偉いやつらが暴走してさ。
そんときは、偉いやつらが俺たちのこと決めてたわけ。

 

 

 

で、あんな悲惨なことになったわけじゃん?
「もう二度と戦争なんかやんねえ」って、俺たちは決意したわけ。
だからさ、今度からは俺たち国民がこの国のこと決めようよって話。


このルールはもう確定ね?



 

 

 

でもさ、俺たち全員で多数決とか物理的に不可能だよね?
だから選挙やって俺たちの代表者決めようって話。

 

 


ひとつ注意しとくけど、
議員が偉いんじゃなくて、俺たちが偉いのね。
俺たちが権力を与えてあげてるんだけだから。
だから議員は、俺たちのメリットになることやんなきゃダメってこと。


まあ、これって人類共通のルールだよね?

このルールに反する法律とか全部アウトね。






俺たちさ、戦争が終わったあと、
「もうこんなことゼッテーやんねえ」って誓ったんだよね。
つまり、みんなで「平和」を愛そうよって心に決めたわけ。

 

 

 

で、世界全体もさ、奴隷とか圧力とか、
そういうの永久にやめようぜって方向なわけ。

 


だから日本も、みんなの見本になるような国になろうぜ。

 

世界中の人がさ、恐怖とかから解放されて、
平和に生きていく権利があるんじゃねえかなって思うね。

 

 

 

世界中さ、みんな自分の国のことばっかり考えちゃうよね?
でも、他の国のことシカトすんのはやめようぜ。対等にやろうな。

 

 



「そんなんただの理想じゃん」ってツッコんじゃう?
まあ、もちろんすぐには無理かもしんないけどさ。

 

 

 

 

 

でも、俺たちの名誉にかけてさ、いつか達成しようぜ?

 

 

 

 


(→次回:Episode1~「この国は誰のもの?」って話~)

 

 

 

 

 

【参考】
 日本国憲法

 

 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

さっきあったことを書きなぐっていこうと思います。

知らない携帯電話の番号から電話がかかってきた。
ちょっと長くなるが、だいたい以下のような内容だった。

・サングローブ株式会社というところの人らしく、僕がやっているゆりいか演劇塾のwebページを見て電話をかけてきたらしい。
・福利厚生の金が、最近は慰安旅行などではなく、営業に役立ちそうな他の習い事を受けるのに使うこともあるらしい。
・落語のレッスンを受けた人が営業の成績があがったこともあり、演劇のレッスンも導入したい。
・月1のレッスンで、それぞれの社員には月6万円の割り当てがあるから、レッスン料はけっこうとっていい。

へー、いいじゃん。

・登録料として、最初の2年間は毎月4万円かかる。


……な、なぜこっちが払う……?


どうやら向こうの話では、それを超えるだけのレッスン料をとれば大丈夫ということらしい。


それにしてもなんというか……

話の途中で、こっちが「稽古があると夜はそこまで時間さけないですね」と言うと、
「あぁ、そうなんですか、それだと難しいですかね……」みたいな感じでけっこうがっかりしたり、

「僕も演劇で即興の練習をして、そのときはとても緊張したんですが、それ以降、営業では緊張しなくなったんですよ。」
「緊張しなくなるとか、コミュニケーションのノウハウとかあるんでしょうか?」
みたいな話をそこそこリアリティを持って話してくるんだが……。

面談(?)の日時を取り付けられて一度電話は終わる。


で、検索してみたら、
なんとなくそれなりにまともな会社のように見える。
(が、よく読むと書いてあることがなんとなく漠然としている)


でも、そのまま検索を続けると、
今時期、この会社からの営業の電話がいろんな個人事業主相手にかかりまくっているらしいことがわかった。

そりゃそうだよな……
月4万とられるのよくわからんしな……


まあ、向こうからすれば、それっぽい紹介ページを1枚作ったただけで、
実際に生徒が行こうが行くまいが固定で月4万円(2年で96万円)手に入るんだから、
ボロい商売よね。

それにしても、向こうの営業の人、
随分と体験談とかリアリティを持って話してくるし、
なんか熱意ある感じだったし、

会社名も最後に自信満々に言ってきたし、
どういうことなんだろうか……?


改めて断りの電話入れたらあっさり引き下がったけど、なんなんだろうか……?


あれか。

電話かけてきた人は、
本当にやましいことがないのかもしれない。

実際に提携したら生徒がたくさん来るだろう、
と思っているのかもしれない。(たぶん来ない)


まあ……そりゃあ……
電話営業の人に自社のいい面ばっかり伝えておくのは当然か……。


みんな気をつけてね。

※提携したら実際に生徒がたくさん来てめっちゃ儲かるんだったらやるといいよ! たぶん来ないと思うけど!

 それは突然訪れた。ある瞬間、私には一筋の光が見えたのだ。
 勝てる。
 私は、その可能性を発見したのだ。もし、あれがルールブックに載っていれば――。私はルールブックを確認した。そして、私の探していたものは、確かにそこにあった。それは「入玉宣言」というものである。とても平たく説明すると、自分の王将が敵陣に入り、さらに他の自分の駒が大量に入り込むと、勝ちになるという特別ルールだ。このルールは生き残っていた。
 私は、その可能性にすべてを託し、ほぼ壊滅状態の敵陣を突っ切り、王将を含め、次々に自分の駒を敵陣に送り込んだ。会長も、私の意図を察したのか、慌ててルールブックを開き、「入玉宣言」のページを見ていた。会長も、慌てて私の陣地に駒を入り込ませたのだが、会長は「王将」を持っていない。王将が敵陣に入っていなければ、「入玉宣言」はできないルールだ。そう、私の勝ちなのだ。私は、ようやくこの長い戦いに終止符を打つことができる。私は今までの長い戦いに思いをはせた。
 パチン。
 その音を合図にふと盤面を見ると、不思議な光景が映っていた。驚くことに、私の陣地に、会長の「王将」がいるではないか。私は、その王将を穴が開くほど見つめた。しまった、私が目を離しているうちに、私の王将が盗まれたのか。そう思って、敵陣を見ると、そこには今まで通り、私の王将もいるのである。もちろん、さっき取った、会長の「玉将」も、自分の駒台の上に乗っている。つまり、今ここに、王将と玉将が、合わせて3枚あるのだ。私にはなにが起きたのか理解できなかった。
 ふと、会長の手元を見ると、なんと、そこには、別の将棋セットがあるではないか。私には信じられなかったが、それしか考えられなかった。つまり、どういうことかというと、53枚のトランプでゲームをしていたのに、もうひとつトランプのセットを出してきて106枚にしました、みたいな話である。会長は、別の場所から新しい駒を引っ張り出してきたのだ。
「え、あの、会長、なにをしているんですか。」
「王将を、出したんですよ。」
「いや、ダメでしょ。」
「どうしてダメなんですか。ルールブックに、それが反則とでも書かれているんですか。書いていないのであれば、それは、いわば、私がルール違反をしたとは言えないわけで、それはただの言いがかりですよ。私に謝ってください。」
 私の心の中で、糸が切れるような音が鳴った。もちろん、この理屈であれば、私も勝手に別のセットから駒を投入することもできる。だが、私の信念がそれを許さなかった。私は、今手元にある駒たちを、頑張って敵陣に進めた。一方、会長は、どんどん他の将棋セットから駒を投入してきた。その結果、会長が先に条件を満たし「入玉宣言」をしたのである。私の敗北が決まった。その後、私は精神を病み、2週間ほど家から出ることができなかった。

 さて、それからというもの、将棋はただの屁理屈ゲームをなってしまった。ルールブックで禁止されていないことはなにをしてもよくなった。将棋は一時期SNSで笑いのネタにされ、将棋大会という名の屁理屈大会や、将棋盤の上で手押し相撲してみたとか、相手の駒をハンマーでたたき割るとか、とにかく将棋はネタとして消費され、バカにされ続けた。そのブームが去ると、将棋はだれも見向きもしないゲームとなり、プロ棋士は嘲笑の的になった。
 もし私が、一番最初に会長が持ち時間を使い切るという嫌がらせを始めたとき、きつく叱りつければ……、もし私が、最初に会長の玉を詰んだときに、相手の言い分なんか聞かずに私の勝ちを宣言していれば……、こんな未来はなかったかもしれない。私が、将棋の未来を壊すのに加担してしまったのかもしれない。

 私は、同志たちとともに、「伝統将棋の会」という団体を立ち上げた。今の屁理屈将棋ではなく、その前の伝統的な将棋を復活させるのが目的だ。以前は多くの者を魅了した将棋、そして今や徹底的に破壊され嘲笑の的となり、そして忘れ去られた将棋。また再び、世界の人々に将棋の魅力を理解してもらうには、3年、5年……、いや10年以上かかるかもしれない。それでも私は諦めずに活動し続ける。一度破壊されたものを立て直すのは、長い年月がかかるのだ。

 

(了)

 会長はしばらく考え込んだ。どうせまた、持ち時間を使い切る作戦だろう。豚キムチ弁当でも牛カルビ弁当でも、なんでも買ってくるがいいさ。私の勝ちだ。この対局が終わったら訴えてやる。そして、二度と将棋のできない人生にしてやる。私は頭の中で、これからの復讐のことを考えていた。しかし、意外にも会長はすぐに次の手を指した。私は一瞬不審に思ったが、そのまま次の一手を指し、「詰み」の形になった。
「まで。172手をもちまして……」
記録係が対局を終わらせようとすると、またもや会長が遮った。はいはい、どうぞどうぞ。さっきの理屈なら、同じ手は二度と使えませんよ。会長は、しばらくすると、王将で私の1枚目の駒を取った。私は、また変な理屈で2枚目を取られてはたまらなかったので、心の中で将棋の神様に謝るいとまもなく、即座に2枚目の駒で会長の王将を取った。
「まで。174手を持ちまして……」
終わった。ようやくこれで終わりだ。
「いや、待ってください。」
また会長が遮った。もう、待つも何もない。会長の王将は取られたのだ。誰がどう見ても、今度こそ会長の負けである。ところが、会長は、落ち着くためにお茶をすすった後、平然と次の一手を指してきたのだ。記録係は、何と言っていいものか、困り果てていた。
「あの、会長、もう、負けです。」
「なぜですか?」
私は声を荒げた。
「だから、王将が取られたでしょ。終わり、お前の負けだよ、バカ!」
「あの、ちょっといいですか、バカという言葉はやめていただきたい、ここはですよ、神聖な場所ですよ。将棋というのは、いくら強いからと言って、礼儀がなっていないと、これは、もう、話になりませんよ。あなたのその精神は、いわば、将棋には、全くふさわしくないと、そう言わざるを得ません。」
「だから、王将がとられたんだから、負けですよね?」
「あの、いいですか、それは、いつ、ですか? いつ私が王将をとられたと言うんですか? 証拠を持ってきていただきたい。そんな妙ないいがかりは、私に対して、失礼ですよ。」
私は、先ほどとった会長の王将を目の前に見せつけた。
「だから、これ、これをとったでしょ、さっき。」
すると会長は半笑いで答えた。
「ですから、そこをよく見てください。そこには、王将と書いているんですか?」
私はとても嫌な予感がした。そう、私の取った駒を見ると、それは「王将」ではなく「玉将」だったのだ。将棋ではなぜか、性能は全く同じなのに、片方だけ「玉将」という名称の駒を使うのだ。無論、「王将」だろうが「玉将」だろうが、取られたら負けのはずだ。
「王将だろうが玉将だろうが、負けですよ、負け。」
「あの、いいですか、ルールブックを見てください。このルールブックの中において、いいですか、いわば、玉将を取られたら負けなんて、一言も書いていないんですよ。」
私は会長からルールブックをひったくった。そこには、確かに、「相手の王将を取ったら勝ち」としか書かれていなかった。
「ですから、私が取られたのは玉将であって、それはつまり、王将をとられた状態にはなっていないわけですから、私は負けていないと、そういうわけです。」
そう言うと会長は、次の手を指し始めた。もはや、私に勝つことは不可能だった。なぜなら、相手の王将が存在しないからだ。
「さあ、早く指さないと時間切れになりますよ。」
私は虚無になった。なんのために対局を続けているのかわからず、意味のない手を指し続けた。しかし、相手も重要なところでミスをしてしまうので、私の王将が取れることもなかった。対局は意味もなく進み、駒の音だけが空虚に響き続けた。(続く)