児童文学勉強日記

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自身のメモ用として作成しました。

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江東区のギャラリーA4で行われている「ちいさいおうち」展に行ってきました。
東陽町駅から歩いて2〜3分。竹中工務店の中にあります。

この日は特別な日。
ヴァージニア・リー・バートンの長男(彫刻家)や松岡享子先生、研究家の宮城先生たちが登壇するシンポジウムがあったのです。

展示を眺めていると人だかりが。
背の高いご老人。
この人が、ご長男のアリスティデス・デメトリアス氏でした。
どんな話が聴けるのか楽しみ。

展示は、ちいさいおうちを始め、いくつかの絵本と、デザイン作品、普段は東京子供図書館に展示されている、即興で書いた絵など。
なかでも、一段と目を引くのは、

ちいさいおうち

何言ってるのかって??
こういうこと。

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ちいさいおうちが建ってました。
ここだけ、撮影OKです。

しばらく展示を見て、いよいよシンポジウムが開かれました。

はじめに、アリスティデス氏。
母との思い出、ヴァージニアはどのようなメッセージを女性に残していったのか。
有名な話かもしれませんが、本を作るとき2人の息子と近所の子供達に読み聞かせをして、その反応を見ながら本を作っていったそうです。
また、子供にはちゃんと手伝いをさせる、しっかりお母さんの面もあったようですね。

次は宮城先生。
こちらは、生まれから亡くなるまでのストーリーを、小説のように語っていただきました。
奔放なヴァージニアの母により、家族がバラバラになり、骨折した父の面倒を見て、年下の学生と恋に落ち結婚。
ヴァージニアの作品の主人公たち(おうち、ショベル、除雪車など)は女性の名前が付いており、本の中ではsheで呼ばれている。これは、女性が働くことに理解のなかった旦那に対する意思表示だったのでは。とも語っていました。

最後は松岡先生。
ヴァージニアが来日した際、仕事以外のプライベート観光に同行していたそうです。
当時、ヴァージニアと石井桃子先生は交流があり、旅の手配を石井先生がされて、アメリカから戻ったばかりで仕事のなかった松岡先生が同行者に指名されました。
日々書いた石井先生への報告のハガキが大切に保管されていて、当時あったことを克明に思い出せたそうです。
京都の伝統工芸職人に一番興奮し、温泉旅館での驚き、あらゆることに好奇心旺盛。
パチンコ屋にも入って、ビギナーズラックで大当たり。景品のキャラメルをもらったとか。
さすがだと思ったのは、人のスケッチは必ず部屋に帰ってから書いたそうです。日中、目に焼き付け、詳細に再現するのはすごい!とおっしゃっていました。

まだ、展示は続きます。次のイベントにも参加予定なので楽しみです!