貴きも 尊も彦も 斎き褒む
はたの主なる 御諸大神
八隅の地 治め修むる 大物主を
祝く八百万神 八方の人草
疫病治す 出雲八重垣 大物主神に
清に祈りて 吾れは諾ふ
御諸つく 三輪山見れば 清かなる
神そ坐します 日向の宮
神奈備の 清地は美和乃 御諸宮
大幽神宮あめり ゆつ岩群に
いそらなす 曲腐曲穢 八民らを
救はせ給へ 御諸大神
倭民 大物主神を 立て置けよ
神の祀りの な忘れそこれ
世嗣きなる 大物主神の 守り受け
ゑひねふる世を ゑめやゑるらん
青垣山の 幸魂奇魂 幸ひて
神祀らさば 病まふことなし
狭井宮で 剣を振るなば 千早振り
荒魂幸ひ 病痩け治す
病して 身の新玉を 求めなば
狭井荒魂に 祈れもかもと
結き祈る 辺津磐座は にはさくら
神に合つ磐 玉の大殿
足行かぬ 久延彦神の をはしるは
神のそほどの 智恵のみちたま
さかしらを 神宝宮 守らるる
ことわさ成すは 熊野大神
汚祓ふ 祓戸宮に 祈りせば
左右左幣の音 するは畏し
御間城はつ 天地祀る 礼ひの
天皇の 尊き神わさ
立た知り 立振り付きて 離るるは
きみたる貴船の 龍の大神
穀成して 八民の願ひ 叶ふなる
畏し宇迦神 白き狐も
吾れ祀る 慈ふ神なる 宗像の
万に優るる 美し女神を
神籬の ゆつ日の木の原 清庭に
天照大神 坐すは畏し
天か球の 若御魂の霊を 高天なる
檜原に祀る 心尽くして
鳴る神の 檜原の山に 天地照す
神そ坐します あなかしこかな
斎宮 たなひき渡す 豊鍬入姫命は
日神の斉きの はつ御杖代
穢を祓ひ 穢浚る神あり 綱越の
祓ひかせふの 祓戸大神
大行事神 のん海石榴市を てん倭
市場あて守る 恵比寿大神
大物主の 斎主なる 多々泥古命に
八十続きなほ のへ続く祈る
此の酒は 三輪と活日の 神の恩頼
大物主神の 御饗して
奇霊充つる 直は幾久
稜威太し 守りも太し 春日神
中子も守る 隔てなきまま
御炊神の 潤繁種をゑたる 神わさに
畏き炊きぬ 御饌給はりて
すみよろし 金拆神は 神裳裾ゑ
天照大神写す 宇都志日の神
三十三なる 女の中の女の 木花神の
顕幽神界守るは あやに畏し
稜威直し 心素直の 市杵島姫なる
十握剣の 純の瑞御魂
倭櫛 玉に列ねて まめみさほ
和結列ねて 神に仕えむ
ましないに 八民の助け 導くの
大物主の妻の 百襲姫命なり
率川の 神のゆふはな 百合の花
ゐうゑん女神そ 三枝の花
ゆふはなに 神酒幣帛に 歌沿へて
罪去り願ふ 三輪の御神に
味酒や 身は三輪の宮 明時にも
跼りゆく 七五三縄の鳥居を