清汚さか分かつ 級長しなどの風に しはかみを

祓ひ給ふは 龍田大神

 

 

曲神まがかみの 畔放あはなち頻捲しきまき 吹き放つ

天御柱神あめのみはしら 国御柱神くにのみはしら

 

 

龍田なる 九君こくん百尊もみこと 三千彦みちひこ

 殊に尊き 級長津しなつ二神ふたかみ

 

 

ゑやみ充つ 穢気いわきは神の 朝霧あさきり

八重の楓の 風に祓わる

 

 

八民やたみらを 別けも隔つも なきままに

守らせ給ふ 龍田たつたすめかみ

 

 

神忘れ 神なひかしろ 流離さすらなす

暮人くれと枯人かれとの 心かなしき

 

 

あめのふし 蝕む世にも やよ勇む

天風あかぜ地風わかぜの 神の守りに

 

 

千早振る 龍田の神の 清所すがとこ

吾れは諾ふ さかをあかして

 

 

穢隈やくも絶ち 罪去り願ふ 龍田皇神すめかみ

神のものに かかんまくほし