「地上で学ぶべきことは人のために役立つということ、これに尽きます。それはさまざまな能力によって実践できます。光明を授けることもそうですし、生活に彩りを添えてあげるのもそうですし、しょげかえっている人を元気つけてあげるのもそうですし、真理を見いだす道案内をしであげるのもすうです。人のために役立つ手段はいくらでもあります」

 

シルバーバーチの霊訓からの抜粋ですが、人間がこの世で生きていく上で最も大切なことはまさにこのことであると思います。

 

財産、地位、名誉、そういった地上的なものももちろん欲しいでしょうが、そういったものはみな死と共に過ぎ去っていきます。

 

 

本当の意味で、永遠の意味で、人間とこの世界を良くしていこうと思い、そのために働くのなら人生がつまらないということはないでしょうし、出来ることは人それぞれたくさんあるはずです。

 

いわゆるシルバーバーチ、ホワイトイーグル、インペレーター などの霊訓関連はみな結局はそれに付いて述べており、彼ら自身もそのために地上に戻って来ていると述べています。

 

 

人間が書いたものではなく、洋の東西を問わずいわゆる霊的な書物をたくさん読んで思ったことは誰か一人救世主的な人間がいて、その人に責任を負わせて人類を引っ張っていってもらうというようなやり方では地球は本当の意味では良くならず、市井に生きる人ひとりひとりが自分さえ良ければ他人はどうなっても構わないという利己主義から脱して、みんなで助け合い、愛情を持って生きるようにならない限り地上は本当の意味で良くならないということです。

 

結局はすべての人間にとって自分の人生は自分で生きていかなければならないわけですから、自分自身が変わらないと結局は何にもならないでしょうし、そういった人間がたくさん集まって今の地上が出来ているわけですから、時間は掛かるでしょうし、労力も凄まじいものになるのでしょうが、結局はひとりひとりが時間を掛けて変わっていくしかないように思えます。

 

天変地異が起きて一気に人類が肉体的に進化したり、救世主が現れたり、異星人がやってきたりして人類を救ってくれても、いわゆる普通の人間と呼ばれる大多数の人たちが今のままだったとしたら、結局は時間と共に今と変わらない状態になってしまうはずです。

 

もちろん精神的に豊かになるだけでは駄目で、物質的にも豊かになって行くのが正しい道であるはずです。

 

 

物的世界にのみ感覚を奪われ、物的感覚にしか反応を示さない人は、精神的ならびに霊的な面においてのみ獲得されるであろうより大きい、より深い、より美しい喜びを味わうことはできません。反対に精神的なもの、霊的なものばかりの瞑想的生活から生まれる内的満足のみを求め、この世の人間としての生活を疎かにする人間は一種の利己主義者です。

 

上もシルバーバーチの霊訓の抜粋ですが、今の人間の多くは金だけあっても駄目でしょうし、精神的満足だけあってもやっぱり駄目で、最終的には両方が何もかも良くなって行かないといけないはずです。そのための方法は先人たちや地上に愛念を持って接してくれる高級霊たちがたくさん示してくれましたし、それらを実践していくことは今の地上人たちが死んだ後の準備としても有益なはずです。

 

 

今は唯物主義全盛の時代から少しずつ精神性を重視する時代へ移り変わっている過渡期だと思いますが、スピリチュアルだの、霊だの、色々言われていますが結局は「人に親切にすること」「愛情を持って接すること」「人にされて嫌なことは他人にしないこと」etc…、言葉にすれば当たり前の単純なことばかりです。

 

 

もちろんその限りではなく、死後の世界がどうなっているかどうかを述べている内容もありますが、この単純なことを人類の大多数が出来るようにならない限り、結局は地上は何も変わらないように思えます。

 

そういう人がひとり、またひとりと増えていく地道で、気の遠くなるような道のりだけがこの世を本当の意味で良くする唯一の方法のように思えます。