このたび、バスティン先生が来日され、三木楽器で特別講座があったので行ってきました
バスティン先生は、私が研究会に所属し生徒に使っている教本、バスティンメソッドの著者です


ピアノを教え始めて53年というバスティン先生は、真っ赤なギャザープリーツの立て襟がとてもかわいいお洋服をお召しになり、小さな日系人のお子さんとともに三木楽器開成館(本町)に入ってこられました

オーラたっぷりのバスティン先生のそばで、小さいながらもオーラを放ち、この子はだれと誰もがくぎづけになったその子は、バスティン先生のアメリカの生徒さんで、今回バスティン先生とのレッスンの様子を披露してくださるということで、一緒に来られたのでした。


バスティン先生の講座を受けるのは初めてでしたので、とても興味深く受けさせていただきました。

お話の中で、カルチャーショックと言いましょうか、アメリカらしいと感じることが多くありました。


バスティン先生の教室は、5月に面談をし、夏は3か月お休みで、9月からレッスンが始まるそうです。
基本レッスンはそうですが、それ以上レッスンをしたいという子には自分から申し出てもらい、こちらから来なさいということは一切言わない。


また、はじめて来られた生徒の面談では、たとえ4歳のお子さんでも、学校や習い事の予定を本人に聞き、親御さんにはすぐに離れてもらって別室へ行ってピアノを触るそうです。


レッスンで爪が長い生徒がいたら、ユニークなジョークで生徒が自ら切るようにさせ、決して他の生徒の前で言わない、親に頼むこともしない。


自分の『これがやりたい』という気持ちが大切。
なので、メトロノームのテンポは毎回本人が決める


今回、一緒に来てくれた日系人のレイ君は、アメリカで朝の7時からレッスンを受け、9月からレッスンを初めてまだ4回目ということでしたが、フレーズの音の処理、左右のメロディーの音のバランス、手の形、などすべてマスターし、バスティン先生のおっしゃる、『初めから音楽がある』ということを痛切に感じました


また、教本はいろんなレベルの曲集をたくさん持たせ、好きな曲を弾かせる。
レイ君は8冊もの曲集を常に持っており、レッスンでは弾くのはその中の一部。残りは次回のレッスンに回すそうです。


さすが、アメリカ的と驚くことばかりでしたが、一番驚いたのは俺さま的なレイ君


渋いエンジ色のシャツに黒のズボンを着こなし、大勢のおば様たちに動じることもなく、長髪をなびかせながらポケットに手を入れて堂々と歩く姿は、まさにアメリカ育ちのお坊ちゃま


でも、その後のバスティン先生と大阪バス研のメンバーとの懇親会で見せたレイ君の表情は、茶目っ気たっぷりの、やんちゃな小学2年生でした




そう、そして最後に、この講座で私がとても印象に残った言葉


『速く弾いて練習することは遅く学ぶことにつながり、ゆっくりと弾くことは早く学ぶことにつながる』


ほんと、そう


この言葉と、今日のレッスンで得たアイディアを生かし、これからもレッスンに励もうと思えた、有意義な一日でした



バスティン先生とのお食事会にて
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