渡部亮次郎氏のメルマガ『頂門の一針』(令和元年9月8日)より転載(その2) | koreyjpのブログ

渡部亮次郎氏のメルマガ『頂門の一針』(令和元年9月8日)より転載(その2)

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香港危機、日本は北京に厳しく警告せよ

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            櫻井よしこ

 

1週間前の818日、香港で170万人、住民の約4分の1に当たる群衆が街路 を埋め尽した。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」 改正案に反対するデモだ。参加者数は凄まじかったが、デモは全体的に統 制がとれており、香港人は中国政府の非民主的香港政策を拒否するとの強 いメッセージを、全世界にきちんとした形で伝えた。

 

人口750万の香港は14億の北京に力で勝てるはずはなく、国際社会の道理 を味方にするしかない。香港人は国際社会の賛同を得るべく、また北京政 府につけ入る隙を与えないよう、街頭活動も暴力的局面に至る前に、さっ と退いている。

 

ところがその1週間後の25日、香港警察はデモ隊に初めて発砲し、人間を 吹き飛ばす程の水圧で鎮圧する放水車も初めて導入した。

 

発砲の理由を、香港警察は26日未明の記者会見で、「生命の危険があり、 6人の警官が拳銃を抜いた」、「うち一人が空に向けて威嚇射撃した。必 要で適切な行動だった」とし、発砲を正当化した。だが、説明をそのまま 受け入れることはできない。

 

北京政府は強い力で香港の自治権と香港人の自由剥奪を試みる。デモ終息 に向けて軍事介入も止むなし、の方向に向かっている。この決定は、81 日から11日まで開催された北戴河会議で定められた。「産経新聞」外信部 次長の矢板明夫氏が語る。

 

10日余りの会議の前半はかなり紛糾して、長老たちが習近平を批判した といいます。米中貿易戦争も香港問題も何ひとつ上手くいっていないから です。しかし長老たちにも名案はない。101日の建国70周年も近づいて くる。それまでに香港問題を解決しなければならない。それで軍介入とい う強硬手段も仕方がない、という結論になったのです」

 

その場で反対したのは朱鎔基元首相ただ一人だったという。北戴河会議に 出席する長老たちには香港問題の早期解決を欲するもうひとつの理由がある。

 

香港人を悪者にする

 

たとえば温家宝元首相の息子やその妻らが香港利権にどっぷり浸かってい る事例が201210月に「ニューヨーク・タイムズ」紙で特集されたよう に、長老たち全員が香港利権の受益者だと考えてよい。彼らは甘い利権の 蜜をすする邪魔をされたくない、早く混乱を鎮めてほしいのだ。

 

北戴河会議終了直後に、二つの顕著な動きがあった。まず、12日、北京政 府は香港に隣接する広東省深?(しんせん)に10万人規模の武装警察を集 結させ、その映像を国営メディアで報じさせた。同日、中国政府は香港で の抗議活動に「テロリズムの兆候が現れ始めた」と批判し、香港の裁判所 は抗議運動参加者に撤去命令を発した。命令に従わなければ逮捕も当然と いう法的条件が整えられたのだ。

 

第二の動きは楊潔?(ようけつち)中央政治局委員が訪米し、ポンペオ国 務長官と会談したことだ。楊氏は米国側に、香港問題解決のために強硬手 段もあり得ると説明したと見られる。

 

この間の89日、学生や市民らは香港国際空港に集結し始めた。11日には 香港市内のデモで警官が至近距離から水平に構えて撃ったビーンバッグ弾 が、女性の右目を直撃し、女性は失明したと伝えられる。無残な映像は瞬 時に拡散された。市民らは強く反発し、12日も空港を占拠し、午後全便が 欠航した。警官が市民を装ってデモ隊に潜入し、暴力行為を煽っていたこ とも判明した。

 

1世紀、イギリスの統治下で民主主義を楽しんだのが香港人だ。彼らの 骨身に刻まれた民主主義を踏みにじる習氏の戦略が成功する地合は香港に はないだろう。矢板氏が語る。

 

「結論から言えば習近平は悉く失敗したのです。学生や市民らは、北京政 府の思惑を警戒して、13日以降、さっと退いた。米国では、それまで香港 に関心を抱いているとは思えなかったトランプ大統領が、14日になって急 に『香港問題は人道的に解決すべきだ』と発言しました。18日にトランプ 氏は更に踏み込んで『天安門事件のようなことになれば中国との貿易問題 でのディールははるかに難しくなる』と牽制しました。すべて藪蛇になっ たのです」

 

北京政府の狙いは、香港人が襲撃したという状況を捏造して、香港人を悪 者にすることだ。そうすれば香港基本法18条を適用できる。18条とは、 「動乱が発生して」「緊急事態に突入」した場合、中央人民政府、つまり 北京政府は中国の法律を香港に適用できるというものだ。

 

現在の香港の秩序は「一国二制度」の下で守られている。だが、18条を適 用すれば、香港の法秩序全てを白紙にして、中国本土と同じ法の下に置く ことが可能になる。

 

最も強い声を発する責任

 

矢板氏の説明だ。

 

「抗議行動に参加して拘留されている香港人はいま、700人です。投石な どはみんな微罪です。彼らはすぐに釈放され、ヒーローになりますから、 北京から見ると逆効果です。中国の国内法を適用すれば何千人も何万人も 逮捕して、中国本土に連行し懲役15年とか20年、無期にしたり、拷問も虐 殺も可能になります。中国共産党はこの種の強硬手段で抗議活動を終息さ せられると考えているのです」

 

そうした中、冒頭の170万人参加の8.18抗議行動が行われた。共産党のや り方を知悉する香港人だから、8.18デモでは一切の暴力行動を慎んだ。卵 やトマトも投げてはならないと申し合わせた。中国に口実を与えないよう に賢くデモをした。

 

にも拘わらず、1週間後の825日の抗議集会では、警官を「生命の危険」 に突き落とす暴力行為があったという。果たして事実か。

 

実は、デモ隊の中に香港人ではない大陸の人間が紛れ込んでいて、警官に 殴りかかっていた事例が判明した。その映像もSNSで広く拡散された。 矢板氏は、天安門事件のときも同じだったと語る。

 

「あのとき市民の中に大量の私服警官が入っていて、天安門で軍の車両や バスを襲撃し、火をつけたのです。彼らは放火してすぐに逃げ、後に残さ れた市民や学生が大量に逮捕され殺されました。これが中国共産党の常套 手段です」

 

天安門事件当時、?小平は天安門での動きが中国全土に広がるのを恐れて 弾圧に乗り出した。香港人の民主主義を求める心が中国本土の人々の胸に 届けば届くほど、習氏も弾圧と軍介入に傾くだろう。

 

ここで日本は何をすべきか。天安門事件後、北京政府をまっ先に許したの は日本だった。今回、日本は北京政府に30年前と同じ甘い態度をとっては ならない。最も強い非難と警告の声を発する責任があるのは日本政府だ。 香港は日本に期待し、台湾も日本を見ている。香港の学生や市民の側に立 ち、中国政府に厳しく注文をつけることなしに、価値観外交を唱える資格 など無いのである。

『週刊新潮』 201995日号  日本ルネッサンス 第866

 

 

 

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重 要 情 報

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◇◆◇写真映像情報網◇◆週刊AWACS 201998日◇◆◇◆◇

 

▼唸声一言/北朝鮮レストランの女性従業員の団体亡命は韓国の拉致だった?

 

記事:AFP 9/7:「亡命」した北朝鮮レストランの従業員ら、実は韓国が拉致 国際NGOが主張

 

https://www.afpbb.com/articles/-/3243201

 

 

20164月、浙江省寧波の北朝鮮レストラン「柳京」で起きた集団亡命を北朝鮮では韓国に拉致されたと初めから主張していました。それをIADL=国際民主法律家協会も韓国の拉致だったと結論付けています。拉致国家の言うことなど全く信用できませんし、IADLにしても米軍基地撤廃と平和憲法を唱える左翼と行動を共にしている集団であり、これも信頼はできません。

 

 

但し、従北の文政権としては、全てを朴政権下の国情院に押し付けて、この件に乗りたいところでしょうが、韓国にも多くの拉致被害者がおり、国民感情を考えるとおいそれとは乗れません。また、国情院による拉致だったとなれば、莫大な慰謝料も要求されるでしょうし、多くの脱北者に関しても、韓国側の拉致だったと拡大させる恐れもあります。それこそ、収拾がつかなくなるでしょう。

 

 

しかし、IADLは北朝鮮の日本人拉致に関してはどう考えているのでしょうか?また、北朝鮮国内の人権問題に関してはどうなのでしょうか?

 

 

では、今週号をお楽しみください。

 

https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12522340871.html

 

 

2019/9/8 唸声

 

 

 

 

 

◎変見自在】ピジンがいい  高山 正之 『週刊新潮』2019912日号

 

「日本人はアジア人の中で一番英語下手だ」と岸田秀先生はいう。

 

何でそんな下手か。「日本人は米国に二度レイプされた。一度はペリーに よる開国。そして二度目が先の敗戦だ」「それがトラウマになって彼らの 言葉をへらへら喋ることに心が躊躇うからだ」と分析する。

 

それが当たっているかはともかく、日本人が支那人や韓国人より英語下手 という一点が文科省はどうにも許せなかった。

 

で、グローバル化に対応した「英語教育改革」を始めた。中学からの英語 教育を小学校まで下ろした。

 

先日テレビのクイズ番組を見ていたら、小学生英語では「toothの複数 形」も教えている。大したものだ。

 

教育方針も「読む」や「書く」より外人と生会話ができる「喋る」により 重点を置く。

 

大学入試もそれに倣って「喋る」試験を民間業者に委託することになっ た。それに勢いづいて英会話屋はテレビCMまで打つ。

 

紅毛がペラペラ英語で話しかける。それをきっちり聞き取って流暢に受け 答えするおばさん、みたいな映像が流れる。

 

ただ、日本にきた外人が早口英語をまくし立てる風景をさも当たり前のよ うに扱うのには違和感がある。

 

日本人なら「地球の歩き方」とか読んで相手国の挨拶言葉くらいは覚えて 出かける。それが国際マナーというものだ。

 

しかし外人の中には日本語を覚えもせず、英語は国際語だ、知らない方が 悪いみたいな雰囲気でペラペラやるものが確かにいる。

 

そんな無礼にまでへりくだって早口を聞き取れるよう努力し、なお親切に 且つ滑らかに答えるのはむしろ卑屈に見える。

 

せめて「ゆっくり話せ」から会話を始めるべきだろう。

 

だいたい日本人が黄色い顔して流暢な英語を操ると、ペラペラまくしたて る連中に限って、瞬間たじろぎ、やがて露骨に嫌悪を露わにしてくるもの だとジョージ・オーウェルが『ビルマの日々』に書いている。

 

 舞台はイラワジ川を見下ろす白人専用のクラブハウス。くつろぐ一人が ビルマ人執事に「氷はまだ残っているか」と聞く。

 

「僅かです。旦那様」と答え「I find it very difficult to keep ice cool」と続けた。

 

 聞いていた白人が怒りだす。

 

「お前らはcant keeping ice coolと言え」

 

 お前らは気取った英語を喋るな。ピジンイングリッシュでいい、ボケ、 ほどの意味だ。ピジンとは植民地人が喋る文法も時制もない会話英語を言う。

 

 スタインベックも『エデンの東』の中で支那人リーに非白人種の望まし い喋り方を語らせている。

 

 リーは物語の舞台となるトラスク家の執事。異様な辮髪姿でたどたどし い英語を話す。

 

 あるときアイルランド人サミュエルと馬車で出かけると、サミュエルは 「普通に喋れよ」と言う。

 

 実はリーはカリフォルニア大を出た俊秀。流暢に英語を話せるが、それ を隠し、辮髪も切らないのは「白人とうまく付き合うための知恵」と語る。

 

 そうすれば波風は立たない。リーの哲学だ。

 

 それは今にも通じる。

 

 安部晋三は米国の大学に留学経験を持つ。まともな英語を話すのは米議 会での演説でも分かる。

 

 それでもトランプは「安部首相の訛った英語を真似てからかった」(産 経新聞)。

 

 あれより滑らかだと角が立つのだろう。

 

 昔会ったトルコの文部次官は「トルコ人と日本人は知られた英語下手だ が、それは一度も彼らの植民地にならなかった証だ」と言った。

 

 支那人を含め、アジアの民は生きるために英語を喋らなければならな かった。

 

 戦後、独立しても自立に足る科学技術は持っていない。結局は宗主国の 言葉で学ぶ以外に手はなかった。

 

「その点、世界に通用する歴史と文化を持つ我々は自国語で不足はなかっ た」と次官は言う。英語下手はむしろ誇りだと。

 

 それでも英語を喋りたいならピジンがいい。もっと彼らに喜んでもらえ る。

松本市 久保田 康文 

 

 

 

5日のスポーツを冷静な評論人から見れば:前田正晶

 

乗りかかった舟で出来るだけ簡潔に論評していって見よう。

 

U18の野球の世界大会:

 

言わば2次予選に入って温存していたのだろう奥川君に投げさせた。私に は「疲労が残っていたので」というのはこじつけで、何か別な理由があっ たと疑っていた。結果は上々でカナダ相手に7回投げてホームランの1点で 抑えたのは立派だったと評価する。我が国のメディアはこと野球となると 「三振奪取偏執狂」であり、その数の多さを称えるしか能がないようだ。 奥川君は21個のアウトの内18が三振だったのは良かったと言えば言えると 思う。私は北米の野球は全員が常に勝負を挑んで、何が何でも振ってくる から、三振を取りやすくなると見ているのだが。

 

私が奥川君で気になるのは、あの投球フォームだ。体が出来上がってい ない高校生であれだけの速い直球を投げるのは良いが、左足が突っ張るか に見えて上体で投げているように見えるのが気になる。もっと体が沈み込 んでも良いのじゃないかという気がする。先日、読売の菅野が中日に打ち 込まれて2回で引っ込んだ時のフォームを、仁志だたかが「あのような投 げた後のフォームが乱れた菅野を初めて見た」と言ったが、その形に似て いたのが気になるという意味。今夜は韓国が相手で大船渡の佐々木君を出 すようだが、彼も登板間隔の空き過ぎが気になる。でも是非とも勝って欲 しい。

 

サッカーの対パラグアイ戦:

 

私は森保監督が香川真司を外したのに感情を害されたので、前半の2点 取ったところを見ただけで止めた。それはテレビ局(日テレだったか?) が騒ぐ割りにはパラグアイが大したことがあるとは思えなかったので、我 が方の勝利を信じていた次第。久保建英君はマスコミの騒ぎすぎだし、本 当にスペインで一軍でジダン監督に使えると評価されたのだったら、レン タルには出されなかっただろう。それに、いくら技巧派であってもあの体 格では辛いと思う。現にデイフェンスをしないと森保監督に叱られたと か。小柄の私が言うのだが、未だそこまで手が(脚が?)回らないと思うよ。

 

バスケットボールの対アメリカ戦:

 

ここでもマスコミは八村塁君を騒ぎすぎ。私はお陰様でアメリカでNBAの 試合を何度か見ているから言えるので、彼程度の選手はアメリカに行けば いくらでもいると思っていた。果たせるかな、スター選手が来ていない NBAの選抜テイームと対戦すれば、押さえ込まれてしまったではないか。 先方も八村を十分にスカウテイングして来ただろうから、残念ながら当た り前の結末だと思う。今後は彼がNBAの中で揉まれて何処まで伸びるかだ ろうと思う。あの得点差が我が国対NBAの差となって現れたと思っていた。

 

読売の野球:

 

中日に負け続けるとは予想していなかったので、あの結果は少し意外だっ た。だが、追いかける立場にあるDeNAが格下の阪神に負けてくれたので、 ゲーム差を維持出来たし、このまま菅野が直ぐには戻ってこなくとも、何 とかリーグ制覇は出来てしまう気がする。私はこの球団の欠陥は他球団か らFAの選手を買ってくるので高齢化の傾向があるし、もうこれ以上伸びそ うもない者を多く抱えている点だと見ている。未だに阿部慎之助に亀井善 行でもあるまいと思う。年俸通りに働いているのは、輸入品の丸と山口だ けではないか。

 

 

 

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身 辺 雑 記  

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8日も晴れ。

 

7日の東京湾岸は久し振りの快晴。散歩は爽快だった。

 

土曜の第三亀戸中学校の芝生の校庭では近隣の子供たちが野球をしてい た。空地の無い東京の下町では学校としても目くじらを立てられないで しょう。

読者:6002

 

 

 

 

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