長寿大国ニッポンの高齢者医療

長寿大国ニッポンの高齢者医療

「幸せだから長生きできる!!」を合い言葉に
高齢者医療にまつわるアレコレを綴っています^^

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参院選は下馬評どおり、自公政権の勝利に終わりました。
自民党と公明党は「ねじれ解消」の必要性を訴えて選挙戦を戦い、
思惑どおりになったわけですが、そもそも「ねじれ」がそんなに悪いのだろうか?

参議院は「良識の府」なんて言われますが、
衆議院の暴走を抑制・チェックする役割があるわけですね。
そして、世界的に見ても二院制で「ねじれ」ている国なんて
いくらでもあります。また、政治学者の福元健太郎さんによると、
ねじれていようがねじれていまいが
法案が成立する割合に変わりはないという統計があり、
「ねじれ国会だから決まらない、のウソ」
一般的に思われているような「ねじれ=法案が成立しない」というようなことは、
実際には「ない」と言えそうです。
つまり、今回の参院選で「ねじれ」が誰に投票するかの判断基準に
本来的になるのはおかしいワケです。

では、今回の選挙の争点とは何だったのでしょうか?

毎日新聞の世論調査「参院選で最も重視する政策」によると、有権者の関心事は、
「年金・医療・介護・子育て」が32%
「景気対策」が25%
「消費税」が8%
「東日本大震災」が7%
「原発・エネルギー」「憲法改正」がそれぞれ6%
となっています。(「世論調査とツイート 政策テーマで比較」
それぞれ大事なテーマではありますが、
復興や原発、憲法改正の問題に対する関心の低さに、ぼくは少々驚きました。

参議院は衆議院に比べて任期が6年と長く、
本来は政局を超えた議論の場として存在しています。
つまり、参院選の争点となるべきテーマは「景気対策」のような短期的な政策よりも、
復興支援をどうするべきか、原発などのエネルギー政策をどうするべきか、
憲法は改訂するべきなのか、というような、
日本の国の有り様に関わる長期的なテーマを重視するのが本義ではあるのです。
「そんなの理想論だよ!」と言われてしまえば、それまでかもしれませんが、
それにしても、東北に対する関心の低さはどうしたものでしょうか。
2年前にわいた「絆」ブームはどこに行ってしまったのでしょうか。

ちょっと古い話なのですが、
今年の春先に映画「東京家族」を観に行きました。
小津映画の「東京物語」を山田洋次監督がリメイクした作品で、
小津版にはなかった東日本大震災のエピソードが盛り込まれ、話題となりました。

両作品とも田舎で暮らす老夫婦が子どもたちに会うために上京するところから、
物語が始まります。
最初のうちは、久しぶりの再会に喜び合うものの、
両親の滞在が長引くほど、子どもたちは親の存在を疎ましく思うようになり、
そうしたなか、突然、母親の訃報が届き……。

ぼくの両親は現在、後期高齢者予備群です。
そのためか、スクリーンで展開される家族模様は、
ぼく自身の置かれた状況とも重なり合い、胸に来るものがありました。
家族だからこそ、
憎かったり、すれ違ったり、分かち合えたり、悲しかったり。
そんな誰もが身に覚えのある情感や悲哀が映画のなかでは描かれていて、
見る者の心を打ちます。
そして、あらためて、家族の絆って何だろう、ということを考えさせられました。
家族というのは、それぞれが切っても切れない縁によって繋がれていて、
だからこそ、この上なく疎ましくもあり、
だからこそ、この上なく有難くて大切な存在でもあるわけなんですね。

さて、そこで気がついたのです。
「絆」というのは、
疎ましいくらい切り離すことのできない結びつきが大前提としてあり、
だからこそ、何かあった際には
「助け合う」という行動に繋がっていくのだと思います。
果たして、2年前に大合唱された「絆」には、「疎ましさ」はあっただろうか。

ちなみに、「絆」の語源を調べると、
犬や馬などの動物を繋ぎとめる綱、の意味があり、
そこから派生して、人と人との結びつきに使われるようになった
という経緯があるようです。

そもそも「絆」ブームには、疎ましいほどの結びつきなど皆無でした。
だからこそ、表面上では「絆」を謳いつつも、
2年も過ぎれば選挙の関心事としては
とても低い数字になってしまったのだろうと思います。

誰かを助けたい、困っている人に手を差し伸べたい、
そういった思いは人としてとても大切な感情だと思います。
しかしながら、単純に「かわいそうだから」というような
ヒューマニズム的な発想だけでは長続きはしないものです。
東北復興の話もそうなのですが、
高齢者を取り囲むさまざまな問題も
ヒューマニズム的な発想だけでは解決できないことが多々あります。
当ブログは高齢者医療をテーマの中心においているので、
そんな話も機会があればいつか書きたいと思っています。

とは言いつつも、実は諸事情がありまして、
しばらくの間、ブログをお休みしようと思います。
あまり多くの方に読んでいただけなかったかもしれませんが(苦笑)、
今までのご愛読、ありがとうございました^^
ぼくの書いた記事が、少しでも何かのお役に立てましたら、
それほど嬉しいことはありません。

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