一瞬の美しさに命を賭して闘う女の苦悩を描いた悲劇。
己の生涯をバレエに捧げるものの、本当に彼女にとって幸福なのは、そのバレエから解放されることだったのではないだろうか。
親が敷いたレールに乗り、バレエを完璧に踊る事を第一としていた彼女は、表現者にとって最も大事な、自分が何を表現したいのか、これを持っていない。故にその才能は認められながらも常に周りからの重圧や妬みに打ち克てるだけの心の拠り所がなく、追い詰められ、次第に精神が崩壊して行く。
親、仲間、監督、全てに対し不信感が募った彼女は最後に自らを傷つけ、その命と引き換えに最高の演技を得る。


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