■義実家にて
義母が口を開いた。
義母：そうねぇ・・・私たちも孫たちが可愛くてやってたことだからねぇ・・・あなたに対しては特に思いはないから。
あぁ・・・やっぱり、キレてらっしゃる
自分の娘の不倫に対して誰よりも強く激しくブチキレた義母。結婚してからの付き合いでその気性は知っていたけど、義息子の私には直接的に何か言われたりしたことはない。
義母：そもそも無口だよね。
私：私ですか？あぁ・・・そうですね、こちらであまりベラベラは話したりはしないですね。
義母：うちに来てもボケェーーーと座ってるだけ。ほんと黙ってボケェーーーーとして何を考えてるんだか知らないけど。
私：いや、まぁ、子供たちの様子を見てますよ（笑）
義母：愛想ないし。
私：そうですか。私はそのつもりはないですけど、そう思われるなら何かが足らないのでしょう。すみません。
義母：まぁ、もともとあなたたちの結婚は無理があったのよ。私ね、あなたたちが結婚する時に、近所の人たちに言ったら「あの家はやめたほうが良いよ」って言われたからね。
私：えっ！？この近所でですか？
義母：そうよ。
私：うちの家の事を！？
義母：そうよ、もう有名よ。みんな言ってたわよ。
私：そうですかぁ・・・
義実家と私の実家は行政区も学区も生活圏も違うし、共通の知り合いなど全く居ない。そんなところで我が家（実家）の噂話があるはずはない。
絶対USOTUKI～！
咄嗟の作り話にしてもさすがに無理があるよ！って言いたかったけど私は何も言わなかった。
その後、今度は実家で同居している私の兄嫁の名前を出して「同居がとても大変だって言ってたわ」と我が家に対する口撃が止まらない。
父親、母親の悪口が次から次へと出てくる出てくる。
それらに対して私は全て「そうですかぁ」と相槌を打ち、そして、内容が私に対する文句であれば「そうですか、それは申し訳ありません」を繰り返した。
なぜなら、私はこの日に自分が言いたいことは「程よい距離感のお付き合いをしたい」という事だけで、それ以外のことは言わないと決めていたから。なので、それ以外のことは全て「うん、うん」と黙って聞いて対応した。
まぁ、今日は絶対に何か言われるだろうことは想定内だった。でも、両親の悪口は想定外でなかなか耐え難いものがあった。
どれくらい一方的な話を聞いただろうか。義母が何となく弾切れになったところを見計らって切り出した。
私：何も縁を切るとかそういうことを私は言いに来たわけではありません。子供たちも年齢が上がり、自立できることが多くありますので、あくまで少し離れたところから見守っていただきたいというお願いです。
すると義母
義母：そうなの？私はあなたが私たちを排除したいのかと思っていたわ。
私：いえ、ですから排除とかではありません。程よい距離感を見つけたいということですから。
義母：それなら安心したわ。
私：ということで、これからもよろしくお願いします。明後日、上の上の子の大学入学式で写真送りますね。
義母：ありがとう。
一応、笑顔で別れたけど、義実家との間に修復できない溝ができたことは明らかだった。