なんて甘い。嗚呼。なんて甘い飴だろう。口の中が痺れる程に甘い飴。君がくれた此の飴は君の体液と混ざり異常な程に甘い。遠い昔に君に与えた毒を僕が口にする日が来るなんて。此れが御伽噺の扉を開く。甘い毒の御伽噺。一度は閉ざされた扉は飴玉ひとつで開かれた。ただ君を忘れられないでいた僕とただ僕との記憶を頼りに生きていた君が必然的に再会しただけの、簡単な御話wさて。昔の記憶と今の時間を重ねていきましょうか。それがどれだけ周りから非難されようとも。「二人にとって幸せ」なら良いのです。