「何々なんだけど」と云ふ言葉遣ひをこの頃よく聴いたり讀んだりします。
日常だと、「寒過ぎるんだけど」や「お腹空いたんだけど」等々。不遇な目に遭つた時に「コケて怪我したんだけど」「電車に間に合はなかつたんだけど」等々。gameの世界で上手く行かない時に「すぐ武器が壞れるんだけど」「大事なものが見つからないんだけど」等々。
「けど」の後に言葉は續きません。ただ、特定の場にゐる全員に向つて強い調子で發せられます。
現状への不滿や怒りを表はすことは全く否定しません。ただ、この言葉遣ひは不快なのです。
言ひ替へるとすれば、「寒過ぎる」「お腹空いた」。
イヤな目に遭つてゐるのだから怒つても良いですね「コケて怪我したよチクショウ」「電車逃して20分待ちだよマッタク」。
嘆いても良い「壞れにくい武器が有ればなあ…」「あれが見つからないよ!」。
大體見えて來ました。「何々なんだけど」とは即ち「周りや状況が自分に適してゐない。他の人間が何とかすべきである。」と言ふこと、又はさう聞こえるのではないでせうか。詰まり愚痴の一種かと思ひます。
なぜ、多用されるのでせうか。この言ひ方が「格好良い」だとか思はれてゐるなら…それはなんともイヤな世の中ではありませんか。
當然の物事や、周り全員に供されてゐるものが自分には無かつた時、「自分の分が無いんだけど」と言ふのはそれほど問題だとは思ひません。その言葉が放たれた先はそれをすべき人間であり、相手が特定されてゐるからです。それでも嫌味たらしい言ひ方ですし、相手にも依りますが私なら、「私の分もお願ひ出來ますか?」とします。
Twitterやweblog等、不特定多數に向けたものであればそれほど問題ではないと思ひます。特定の相手がをりませんゆゑ。…この記事もそんなもんだしなァ。
愚痴は默つて聞いてくれる人を選んで垂れるべき……ありきたりな結論に成つて仕舞ひました。むう。